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過ごしやすいのに、なんかだるい…「秋バテ」から脱出しよう

暑い夏が過ぎて過ごしやすくなったはずなのに、何だか体がだる重い。仕事のやる気も起きないし食欲もわかない。一体なぜ?

肌寒くなってきてから起こるこのサイン、じつは夏バテならぬ“秋バテ”の可能性大!暑さによる疲れやだるさがメインの夏バテとは少し違い、ストレスが溜まりやすくなるなど精神的ダメージが大きいのが秋バテの厄介なところ。なにかとイベントが増えるこれからのシーズンを思いっきり楽しむためにも、今すぐ秋バテを解消しましょう。

秋バテってなに? どうして起こるの?

メンタルヘルスに詳しい大美賀直子さんによると、そもそも季節の変わり目は身体が気候の変動に対応するのが難しく、自律神経のバランスが乱れやすいものだそう。夏だろうが秋だろうが関係なく、疲れやすさやだるさといった不調を感じやすいといいます。

「体と心は連動しているため、身体の不調が生じると気分もふさぎがちに。特に近年では、初秋でも真夏のような暑さを感じる日が多いため、長引く暑さによって身体の疲れを引きずりやすく、そこに急な寒暖差による体調不良が重なって秋にバテる“秋バテ”症状が起こりやすくなるのです」(大美賀さん)

秋バテと夏バテの違いは? 放っておくとどうなる?

大美賀さんによると、倦怠感や疲労感、食欲不振、不眠など、秋バテも夏バテも症状はほぼ同じなのだとか。しかし、夏バテは暑さによって、秋バテは夏の疲れを解消できないまま引きずることによって、と原因に違いがあるそう。今年のように10月後半になっても夏のような暑さが長引けば、その分体の負担もアップ。秋バテ症状がどんどん重く感じやすくなるといえます。

そんなつらい秋バテですが、放っておくのは、体だけでなくメンタルヘルス的にもNG!

「夏の間に滞ってしまった仕事や家事を効率よく片づけたいのに手がつけられない、行楽シーズンでイベントが多い季節なのに楽しめないなど、頑張りたい気持ちとは裏腹に体がついていかなくなり、自己嫌悪に陥ったり憂鬱になったりしてしまう人も少なくありません。また、身体の疲れから免疫力が低下しやすくなるので、風邪などの感染症にもかかりやすくなる懸念も。仕事もプライベートも充実させたい季節だからこそ、秋バテを放っておかず、心も体もきちんとメンテナンスしてあげましょう」(大美賀さん)

サインに気づいたら即実践! 秋バテ解消法

●ひと口ミールで食欲回復

1日3食ガッツリ食べないと…と無理にたくさん食べて、体力を回復させるのは×。食べられそうだと感じたときに、少量ずつ自分のペースで口にするのがベターです。柔らかく煮たスープやリゾットなど消化の良いものから始めて徐々に体を回復させていくのが理想ですが、作るのすら億劫という人は、小さなおにぎりやクリームチーズを乗せたクラッカーなど、パクッと簡単に食べられそうなものを用意しておくのもGOOD!

●自宅でとことん心身を休める

秋バテの場合、心身を休ませることが何より大事なので、まずはゆっくり休養につとめること。仕事を頑張りすぎず、休日のアクティブな用事をしばらく控えて家でのんびり過ごし、睡眠をたっぷりと。身体の疲れが回復すれば、憂うつな気分も晴れやかになり、仕事やプライベートへの“やる気”も漲ってきます。

●お風呂でリラックス

日中と夜の寒暖差がもたらす心身への負担は相当なもの。入浴は、全身の筋肉の緊張を和らげ血流のめぐりをアップさせ、心身の疲れも改善する、肌寒い秋にぴったりのセルフケア法。シャワーだけで済ませず毎日少しの時間でも浸かるようにするだけで、秋バテ症状が回復しやすくなりますよ。

●静かな環境で過ごす

秋バテで疲れているときには、「音」もストレスになりがち。テレビを消し、にぎやかな場所には近づかず、穏やかな時間をゆっくりのんびり過ごすといいでしょう。耳が寂しいようであれば、静かなピアノ音楽などが小音量で流れていると、気持ちがなぐさめられストレスが和らぎます。

●眠りの環境を整える

睡眠環境を快適に整えることも大切です。寝具は気持ちが落ちつく色で統一し、寝室はほのかなアロマを焚き、照明はフロアライト程度の薄暗さに。就寝前の30分をこうした環境の中で過ごすと入眠がスムーズになります。ただし、この時間にパソコンやスマホをいじるのは御法度。脳が覚醒してしまうので寝る前には控えましょう。

年末に向けて本格的に慌ただしくなる前の今こそ、心身を回復させるタイミング。読書をしたり、マッサージしたり、お気に入りの香りを焚いてリラックスしたりと、自分を癒すための時間と思って秋の夜長をゆったり過ごすだけでも、秋バテ症状がぐっとラクになるはずですよ。

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取材協力 大美賀直子 All About「ストレス」ガイド

メンタルヘルスの分野を中心に執筆するカウンセラー、ライター。精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つ。現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法を解説。ストレスやメンタルコントロールに関する著書・監修多数。