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夏疲れの胃腸をケアするツボ押し&マッサージ

記事に関するキーワード:健康管理 9月 ツボ 胃腸ケア 夏バテ

記録的な暑さが続いた今年の夏。この高温多湿だけでも体はバテ気味なうえ、冷房や冷たい物の食べ過ぎなどで、胃腸の不調を感じている人も少なくないはず。そんな夏疲れの胃腸をケアするツボを、鍼灸マッサージ師の山木伸允さんが伝授。ツボ押し&マッサージは、コツさえつかめばわかりやすくて簡単。これからやってくる秋の食シーズンを楽しむためにも、家族全員でトライしてみませんか?

高い気温と湿度で体液が失われ、消化機能が低下

そもそも、猛暑を経た私達の身体はどんな状態なのか。東洋医学の視点から、山木さんに解説していただきました。
「気温も湿度も高い状態が続くと、発汗量が増え、体液が減ってしまう脱水状態や、それに伴う水溶性ビタミン・ミネラルの流出によって引き起こされる代謝機能の低下が懸念されます。東洋医学の思想では、こうした人体に悪影響を及ぼす程の極度の暑さや湿気を『暑邪(しょじゃ)』や『湿邪(しつじゃ)』と呼びます。
暑邪→身体の各器官にうるおいを与える体液である津液(しんえき)の不足の原因となる。
湿邪→津液の流れが滞る原因となる。
暑さや湿気により津液の機能が阻害された結果、胃液の分泌が低下して消化機能が低下。体内水分の減少によって便が硬くなり、便秘などの症状に。また、冷房によって身体が冷え過ぎると、今度は『寒邪(かんじゃ)』が身体に侵入し、下痢などを引き起こすと言われています」

ツボ押しは、心地良く感じる程度の強さでゆっくり

そんな消化器官の不調を改善するツボ押しを実践する前に、押し方の基本を、まず確認。この2つを心得てから始めましょう。
・痛みがなく、心地良く感じる程度の強さで押す。
・3~5秒程度で押して、3~5秒かけて力を抜くようにする。
急激に押したり、あまり長い時間同じツボを押し続けたりするのは、身体の組織を傷つける可能性があるので避けたほうが良いと考えられているので、注意しましょう。では、さっそくスタート!

1.胃腸の消化吸収や排泄などの活動を助ける「気海(きかい)」

へその指二本分真下にあります。

「気海」は読んで字のごとく気の海と言われ、邪気によって損なわれてしまった気を回復させるツボ。胃腸の消化吸収や排泄などの活動を助けます。

ここを女性は右手、男性は左手を下にして両手を重ね、優しく押し込むように押しましょう。こうすると、手のひらにある労宮(ろうきゅう)というツボから気が充填され、エネルギーが満ちて行くと考えられています。

2.胃腸の働きを助ける「足三里(あしさんり)」

膝下のスネの外側、膝の皿の下端から指4本分下にあります。

「足三里」は津液の滞りをスムーズにし、胃腸の働きを助けるツボ。
指の腹を使って、気持ち良い程度にマッサージしましょう。

3.手足の冷えの改善、下痢の症状を緩和する「命門(めいもん)」

ウエストの高さにあり、背骨のでっぱりの真下にあります。

冷房による体の冷えは、胃腸だけでなく様々な不調を招きます。「命門」は、そんな身体に侵入する寒邪から身体を回復させるツボ。
手足の冷えや下痢などの症状がある方は、このツボを押してみましょう。冷えが改善されない場合は、このツボにお灸をするのもおすすめです。

外気温と室温の急激な変化には、引き続き注意を

厳しい残暑の中、まだまだ気をつけたいのが冷房。もちろん、我慢はよくありませんが「頻繁に気温の低い所と高い所を出入りしていると、自律神経の不調を招きやすいと言われています」と山木さん。「人間は気温が上がると副交感神経が働いて毛細血管が拡張し、汗をかいて体温を調節します。逆に気温が低下すると交感神経が働いて毛細血管が収縮し、身体から熱が逃がさないようにします。そのため、頻繁に気温の低い所と高い所を出入りすると、血管の太さが急激に変わることに。その結果、血圧の急激な変化が発生し、心臓にも大きな負担がかかるうえ、疲労感やむくみなどの原因にもなります」とのこと。予防として、気温が低い室内に入る時は薄手の上着を羽織るなどした方が良いようです。
また、真夏の暑さは過ぎたとはいえ、水溶性ビタミンやミネラルを含むスポーツドリンクや経口補水液などを摂取する事を忘れずに。代謝循環を一定に保つために、深呼吸を意識しながら行うストレッチやヨガなども良いそうなので、取り入れてみてくださいね。

illustration:Rie Kikuchi(Softdesign)

記事に関するキーワード:健康管理 9月 ツボ 胃腸ケア 夏バテ
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ツボ押し&マッサージにもぴったり
取材協力 山木伸允 鍼灸マッサージ師

早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修士課程修了。鍼師灸師あん摩マッサージ指圧師。トレーニングコーチおよびアスレティックトレーナーとして、様々な種目のスポーツにおいて、中学・高校からプロ、日本代表チームまで、アスリートのサポート活動を経験。整形外科や脳神経外科クリニックのリハビリテーション科でも責任者を歴任している。

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