france
フランス便り

驚き! フランス人の「駆け込み」バカンスダイエット術

ボンジュール!
お元気ですか? 今、私、大変焦っております。
というのも、一通のメールが届きました。8月がお誕生日の友人からでした。フランスでは50歳になるお誕生日を盛大にお祝いする人たちが多く、パリ在住のその友人が「南仏でパーティーをすることにしました。ホテルを予約しておいたので、招待します」とのこと。

仕事でパリを留守にすることが多いので、パリ人がいなくなる静かで平和な8月のパリを満喫しようと思っていたのですが…今年はそうもいかない様子。
予約してくれたホテルには素敵なプールが! 海も近い南仏では、毎日、水着を着てまったり…水着の着用時間が長いことが予想されます。

「ダイエット」は万国共通

そっと、お腹に手を添えました。「どうしよう……」。このムンズとたくさん掴める代物を。体で困ったことがあると、パリの人たちは直ちに薬局に駆け込みます。街のいたるところに薬局があり、何でも相談にのってくれます。もちろん、私も駆け込み「直ぐに痩せられるモノをください!」と。

毎年この時期になると、ダイエット関係の商品が多くなり、お店の棚は拡張されるようです。とくにバカンス前のニーズは本当に高い。並べられている商品を見ると、男性アイテムも以前より増えています。男性用のパッケージには、胸からお腹がボコボコと割れている写真が載っています。

余談ですが、フランスでは男性の6パックの筋肉を、板チョコ=タブレッドショコラと言います。うまい表現に感心してしまいますね。一方、女性の理想のラインは流れるような曲線だそうです。

今年の流行りは?

薬局の優しそうな店員さんは、塗ると温かくなるクリームや冷たくなるジェルなど、今年流行っている“痩せるアイテム”を次々に出してきました。

一番のおすすめを聞くと、朝と夜、気になるトコロに塗る2種類のジェルと、ジェルを塗り込むための怪しい道具のセット。さらに、朝昼晩と日に3回服用する痩せ薬。その上、「1.5Lのミネラルウォーターにシロップを溶かして毎日1本以上飲むこと」と言われました。
痩せるシロップ…「美味しいわよ!」とすすめられたシロップは、いかにも化学合成したフレーバーではないかと思えるパッケージ。にも関わらず、私のまわりにいるパリジャン&パリジェンヌたちはガンガン買って行きました。

私はといえば……あまりの迫力に圧倒され、頭がクラクラして薬局を後にしました。玄米菜食主義の私には、TOO MUCH。やはりハーブ薬局へ行った方が良いかなぁと、歩いていた時、ひらめきました!

そう言えば家に「チアシード」があるではないか! プレゼントしてくれた友人は、いつも元気でスリム。たくさんいただいていたので、ブランドのプレスをしている友人にお裾分けしました。新商品発表会用に買ったドレスが、着られなくなって困っていたところ、チアシードでダイエットに成功したとのこと。「もう離せない!」と大喜びで叫んでいました。
日本でもスーパーフードのひとつとして、チアシードが注目されていますよね。主に中南米などの気候の暑い地域で栽培されている植物「チア」の種のこと。水に浸すと、種のまわりがプルプルとしたゼリー状に早変わり! 見た目は何とも不思議なのですが、オメガ3脂肪酸を始め、食物繊維、ビタミンB、ミネラル、カルシウムなどが含まれた栄養素の高い食材といわれております。栄養が高いうえに少量でも満腹感のあるチアシードは、ダイエットにも最適なのです。
そんなよき品物が、台所に存在している。

8月までに間に合うか? ですが、今年はチアシードで、ちょっと頑張ってみようと思っています。
ミントとローズマリーにチアシードを入れたホットドリンクを飲みながら、原稿を書いています。透明のカップに入れたので、ヨコから見ると、池の中のカエルの卵? とも見えますが(笑)、効果を期待して続けてみます!

ピックアップアイテム
ダイエットとともにボディケアも
取材協力 YOLLIKO SAITO 写真家

日本大学芸術学部写真学科卒業。広告制作会社勤務後フリーになる。現在、パリを基点としてヨーロッパ、アフリカなどで活躍。日本の女性誌、書籍、広告の他にアート作品の写真展をパリ、ベルリン、銀座で定期的に開催。ビオ、自然食、自然治療にも関心が強く、自他ともに認める「健康マニア」。自宅で栽培しているオーガニックハーブを使った料理をもてなしたり、ナチュラル・オーガニックコスメなどの美容情報にも精通。