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キレイのキッチン

春のおもてなしに・・・空き箱でできる、鰺と生姜の押し寿司

高タンパク低脂肪で栄養のバランスが取れた鰺は、旨み成分であるイノシン酸やアミノ酸が豊富で淡白でありながら旨みはしっかりと感じられる、とても味のバランス良い魚。

青魚の特徴でもあるEPAやDHAと呼ばれている「不飽和脂肪酸」が豊富。コレステロールを下げ、血流を良くする作用があり、疲労回復効果のあるタウリンも含まれているので健康面から見てもとても優秀な魚のひとつですね。

そして、辛みがマイルドで実も柔らかい新生姜にはショウガオールやシンゲロールといった「オレオレジン」が豊富。このオレオレジンには殺菌効果があるので、お刺身と一緒に食べたい素材です。

生姜の効能としては、冷え予防や新陳代謝アップ、消化促進などが期待できます。発汗作用や血流を良くする効果もあるので、胃酸過多の人や生理中の時には控えた方が良いでしょう。また、インドの伝統医療であるアーユルベーダでも生姜は消化力を高める効果が高く、滞ったエネルギーを流す作用があるとされています。食前や食後に、スライスしたりすりおろした生姜を入れたお白湯を飲むのも良いですよ。

鰺と生姜の押し寿司(18cm角のスクエア型1箱分) 調理時間 50分

刺身用の鰺(中くらいのサイズ)・・・2尾
新生姜・・・80g

甘酢
米酢・・・100cc
きび砂糖・・・60g
塩・・・小さじ1

お米・・・2合
だし昆布・・・3g

寿司酢
米酢・・・大さじ4
砂糖・・・大さじ2
塩・・・小さじ1

(1)お米は洗ってざるにあげて水気を切る。炊飯器にお米と水、だし昆布を入れて普通に炊く。炊き上がったところに、あらかじめ混ぜておいた寿司酢を回しかけ切るようにしてさっと混ぜ粗熱を取る。

(2)鰺は3枚におろして皮をはぐ。塩小さじ1/2を全体に振り15分ほど置いておく。
新生姜は皮ごときれいに洗ってなるべく薄くスライスする(あればスライサーを使ってもOK)。小鍋にお湯を沸し塩ひとつまみを入れる。スライスした新生姜を加えて2~3分茹でざるにあげて粗熱を取る。

(3)甘酢の材料を混ぜ合わせて半分に分ける。片方に(3)の新生姜もう片方に(3)の鰺を入れて30分以上漬け込む。鰺は食べやすい大きさに薄くそぎ切りしておく。

(4)お菓子の入っていた缶や流し缶、ケーキ型などにラップを敷き込み(2)のご飯の半量を敷きこみ上から押さえる。(4)の生姜の水気を軽く取って1枚ずつ並べていく。その上に残りのご飯を敷き込み上からしっかりと押さえて平らにし、(3)の鰺をキレイに並べてその上に生姜も重ねていく。上からラップを被せて更にしっかりと押さえる。食べやすい大きさに切ったら完成。

※すぐに食べない場合は冷蔵庫で保存。ただし、長時間保存ではなく作った当日中に食べましょう。

text: Keiko Eguchi
photo: Hidehiro Yamada

取材協力 江口 恵子(えぐち けいこ) インテリア&フードスタイリスト

「pen」「オレンジぺージ」「saita」他女性人気雑誌をはじめ、広告、Web等でインテリアから料理まで、暮らしまわりのスタイリングと提案を行う。ケータリング、予約制カフェ・レストラン、料理教室を柱とした“ナチュラルフードクッキング”を主宰し、幅広く活躍中。