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季節と肌

2016年のIt Girlはこの人! パリジェンヌが注目するセレブ

ファッションもビューティーもトレンド発信はいつもパリから! パリ在住のファッションジャーナリスト、森田浩之さんに聞いた、フランスでブレイクしている女性たちを一挙公開。彼女たちが発信するモノ・コトをヒントにしてもっとおしゃれに、もっとキレイに磨きをかけよう!

パリジェンヌは自立した女性が好き

パリジェンヌに支持される条件はいくつかありますが、何よりも「自立している女性」であること。自分をしっかり持っていて、世間の評価を恐れず自分の意見をしっかり述べられる、というのが大切な要因です。

その点では、ジャンヌ・モローから現在のアイコン、レア・セドゥまで世代を超えても共通しています。たとえばレア・セドゥの場合、カンヌで賞に輝いた映画、『アデル、ブルーは熱い色』の主演の際には、はっきりとレズビアンに対する支持を表明し(本人が同性愛者とカミングアウトしたわけではありません)、性的マイノリティに対する世間への啓蒙をうながすなど、自身の社会的立場をはっきりと述べていました。

また男性誌『LUI』ではシースルー越しに見事なオールヌードを披露。脱いでも媚びない美しさは男性のみならず、女性からも多くの支持があったのは記憶に新しく、彼女ならでは。ファッションアイコンにとどまらず、生き方そのものに“抜け感がある”というのも大切な要因です。

また現在のフランス人に支持される必須条件のひとつに国際性があるかないか、が問われます。ネイティブな英語力と歴史の重みあるヨーロッパならではの文化的教養と美しさを武器にハリウッドでも活躍しています。

キャリア志向を目指した、モデルのキャロリーヌ

一方で、社会的制約に縛られず、離婚なども経験してもイメージダウンに繋がらず、キャリアを伸ばせていけるのもフレンチアイコンならではの傾向です。

その抜けを見事に体現しているのが、モデルのキャロリーヌ・ドゥ・メグレ。世界中でベストセラーになった、『パリジェンヌのつくりかた』では、フレンチ女子の魅力を存分に語っていますが、40代の彼女は若さに媚びることなく、モデル以外にも音楽プロデューサーを務めるなど、自分の生き方をとことん極めている良き例。

ファッションでいえば、シャネルのジャケットを着る時は、無造作ヘアでジーンズには高いヒールと、スタイリングの引き算術を巧みに計算しています。著書にある「靴は、ぺったんこかハイヒールのどちらか。中途半端なんてイヤ。」という発言は、彼女の潔い生き方を表しています。

ブレイク寸前! 2世タレントがにわかに注目を

コントワール・デ・コトニエのイメージビジュアルで、ママのシャルロット・ゲンズブールとモデルを務めたアリス・アタル、元ヴォーグ編集長で、ユニクロとのコラボや自身の雑誌『CR』で知られるキャロリーヌ・ロワトフェルドの娘、ジュリア・ロワトフェルドなどの2世タレントもじわじわと人気が出てきています。

ファッションショウのフロントロウでは、ママと一緒によくスナップされています。今後彼女たちが、親を超えるキャリアとカリスマ性を発揮できるか楽しみですよね。

ほかには、

●ヴァネッサ・パラディとその娘、リリー ローズ・デップ

ヴァネッサは最新の仏『ヴォーグ』で表紙を飾るなど、アイコンとしての輝きは今でも健在。ジョニー・ディプとの愛娘のリリー ローズは若干16歳にして、早くも大御所メゾンのパーティーやショーからの招待状が絶えません。

●シャルロット・ルボン

モントリオール出身の彼女は、フランス語も流暢でミッシェル・ゴンドリーの映画やサンローランの自伝映画でミューズ役を演じるなど、フランスでのキャリアを伸ばしています。愛くるしい瞳は男性の支持も多く、2014年にはセザール新人賞も受賞し、実力もついてきました。

●ジャンヌ・ダマス

モデルのみならず、ファッションブランドとコラボ作品を発表するなど、クリエーターとしても活躍する彼女は、「ジェーン・バーキンの再来」「ブリジット・バルドーのようだ」「ポスト・キャロリーヌ」という声も。ブルネットの無造作ロングヘアに太めの眉、ボルドーのリップなど、彼女の定番スタイルはパリのファッションアイコンとなっています。

ファッションやビューティーのみならず、人生を謳歌している女性たち。彼女たちの“カッコよさ”を取り入れて、素敵な女性を目指してみては?

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取材協力 森田浩之(もりたひろゆき) ファッションジャーナリスト

2001年よりパリ、途中3年間ニューヨークに在住。2011年から再びパリに戻る。日本の雑誌を中心にフランスのモード、カルチャー、フードなどを中心に執筆のほか、編集・撮影コーディネートもおこなっている。