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肌スケジュール

2大老化現象「糖化」と「酸化」…その違いって?

女性誌のビューティーページや美容誌を読んでいると、日常生活ではなかなか耳にしない、さまざまな“美容ワード”が飛び込んできます。話の文脈から、なんとなく意味はわかっても、ひとつひとつのワードを正しく理解している人は、実は少ないのかもしれません。

美容ワードを知ることは、美容への知識を深め、お悩み解決につながる隙のないお手入れにつながります。今回は、30代〜40代女性にとって特に重要な「糖化」と「酸化」というワードに絞って、ビューティーサイエンティストの岡部美代治さんがその意味や仕組み、効果的な予防法までを解説します。

美容ワードを正しく理解すると、“手応え”が俄然UPする!

糖化や酸化は、エイジング要因の代表格。そのワードの意味を正しく理解するのとしないのとでは、化粧品の“手応え”が大きく変わり、シワやたるみなどのお悩みの解決につながりやすくなるのだとか。

「糖化や酸化など、美容ワードの意味を理解できるようになると、いつも使っているエイジングケア製品に配合される美容成分の目的に納得でき、化粧品への信頼度がUPします。信頼度が上がれば、正しい使用方法を心がけ、継続したお手入れをするようになるため、結果として、化粧品の手応えが高まるのです」(岡部さん)

知ったかぶり卒業!糖化&酸化の違いを知ろう

「そもそも糖化ってどういう意味?」「酸化すると、肌では何が起きてしまうの?」。知っているようで知らないそのワードの意味を、さっそく岡部さんに解説していただきましょう!

■ハリの低下やたるみにつながるのが「糖化」

●糖化とは?
糖化とは、体内で増えすぎた糖類が、タンパク質や糖質とランダムに結びつき分解されにくい成分になってしまうこと。

「こうして蓄積された糖化成分が、生命活動に支障をきたし、さまざまな老化現象を引き起こします」(岡部さん)

●原因は?
食べ物による糖類のとりすぎや、糖代謝の異常。

「日々の食事で糖質をとりすぎるとコラーゲンなどのタンパク質の周りに糖類がくっつき、糖化反応が起こりやすくなります。また、酸化や紫外線によるダメージも、糖化を促進することがわかっています」(岡部さん)

●肌に起こる変化は?
ハリが失われる。たるみ、シワが目立つようになる。

「コラーゲンの弾力性が低下して柔軟性がなくなり、ハリのある構造を保てなくなることで、たるみ、シワなどが発生しやすくなります。また、糖化タンパク質は黄色をしているので溜まると黄ぐすみの原因にも」(岡部さん)

■シミ・シワ・乾燥につながるのが「酸化」

●酸化とは?
体内で発生した活性酸素が、生体成分などを酸化させたり壊したりして、過酸化脂質などの有害な物質に変化していくこと。肌だけでなく体全体に、大小さまざまな障害が発生する。

「特に生命活動に欠かせないDNAが酸化により傷つくと細胞死に至ることも。微少な酸化ダメージの積み重ねもエイジングの原因のひとつとされているので、アンチエイジングに抗酸化は欠かせません」(岡部さん)

●原因は?
体内で発生する活性酸素。紫外線。

「体の中で生み出された活性酸素が主な原因。また、紫外線が肌内部に入ることでも活性酸素が発生し、酸化反応を引き起こします。このダメージの積み重ねで起こる加齢を光加齢といいます」(岡部さん)

●肌に起こる変化は?
シミ、シワ、たるみ、乾燥。

「酸化によってDNAが損傷すると、細胞の正常な機能が損なわれてしまうので、表皮細胞ではターンオーバーが乱れ乾燥しやすくなり、真皮では、肌のハリや弾力の維持に欠かせないタンパク質やヒアルロン酸などの代謝や構造が弱まり、シワやたるみが発生しやすくなります。また、メラニン代謝がスムーズにいかなくなるため、メラニンが蓄積してシミにもつながります」(岡部さん)

目的別スキンケアと健康的な生活習慣で、糖化&酸化に負けない肌へ

糖化と酸化の起こるメカニズムや肌への悪影響がわかったら、今度は迫り来るエイジング現象を効果的に防ぐ方法や解決策をお勉強!

まずは、シワやたるみの原因となる糖化から。食事などからとる糖質が原因ということはわかりましたが、だからといって糖質を一切とらなくなるのも×! 糖質は肌にも体にも必要不可欠なものなので、とりすぎず上手にコントロールすることが大切、と岡部さん。

「糖化の原因である糖類は、エネルギー代謝や免疫などにとって無くてはならないもの。むやみに糖質オフするのではなく、日々の食事では、糖類や糖化タンパク質を“過剰に”とらないようにすること。そして日々のスキンケアでは、オリーブの葉、コウキ、セイヨウオオバコ、マロニエなどのエキスやコウジ酸、カルノシンなどの、糖化を防ぐ美容成分を配合している糖化対策のものを使うのがおすすめです」

一方、酸化の場合は、紫外線対策に加え、健康的な生活習慣が大切になってくるのだそう。

「活性酸素が大きな要因となるので、紫外線対策は鉄則です。もともと私たちの体内には、活性酸素を消去するメカニズムが備わっていますが、その働きをきちんと機能させるためにも、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を習慣にすることも忘れないようにしましょう。日々のスキンケアで意識したいのは、ビタミンE(トコフェロール)や、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンAやカロテンなどのビタミン類とポリフェノールを含む植物エキスなどを配合した抗酸化を訴求している化粧品を使うことですが、ほとんどのアンチエイジング化粧品には抗酸化機能が備わっていると思って良いでしょう」

他にも、外部環境やさまざまな刺激から肌を守る「角質バリア」というワードも覚えておくと役に立つ、と岡部さん。肌をきちんと潤いで満たし、角質バリアの働きを健やかに保つことで、酸化や糖化の予防につながるそう。正しい知識に勝るお手入れはなし。ふわっとしていた知識やなんとなく使っていたコスメをアップデートして、糖化も酸化も吹き飛ばしましょう!

ピックアップアイテム
肌のハリが気になるなら、エイジングケアを
取材協力 岡部美代治 ビューティーサイエンティスト

山口大学文理学部理学科生物学卒業後、(株)コーセーの研究所を経て(株)アルビオンにて商品開発、マーケティング等を担当し、数多くのヒット商品を手がける。 2008年4月より独立し、美容コンサルタントへ。商品開発や美容教育に関するアドバイスを行うかたわら、講演、セミナー、雑誌取材など幅広い分野で活躍中。化粧品への深い知識や研究経験をもとに、スキンケアを中心とした美容全般を解りやすく解説し、正しい美容情報を発信している。
http://www.beautysci.jp/

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