春のどんより気分がスッキリする! 春めいた気分を高めるツボエクササイズ
陽気は春めいているのに気分は何だか曇り空・・・新しい人間関係や環境にも慣れて、張りつめていた気持ちが少し緩むと同時にそんなうつうつ気分に陥りがちなこの時期。そうなる前に、毎日のちょっとしたツボケアで心とカラダのバランスをとりましょう。
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心の不安定にはツボケアが効果的!
うつうつとした悩みに効くためのツボケアについて今回教えてくれたのは、All About「鍼灸療法・ツボ」ガイドの山木伸允さん。
「東洋医学的な視点では、五月病の状態では新たな人間関係や仕事に対し思い悩む時間が増えることで“思(し)”という感情が過剰となっていると考えられています。この思の感情は東洋医学では思い悩むことや憂鬱な気分などを指し、過剰になると五臓のうち同じく土の属性を持つ“脾(ひ)”の臓器を傷つけることになります」。
脾は食物から得たエネルギーを全身に送る働きを持つため、脾の機能低下はエネルギーの循環を妨げ、体の抵抗力を低下させる原因となるそう。抵抗力の衰えた体は、当然風邪などのウイルスにも弱くなってしまい、体調不良を招く悪循環へと陥ってしまうことにも! そうなる前に、「なんか変だな」と体や心の異変を感じたら、ツボをググッと押して血液や体のエネルギー循環を高めてみませんか?
まずは、うつうつ気分を防ぐツボで心の健康をキープしよう!
人間関係や環境など、私たちの生活はストレスから逃れられないものといっても過言ではありません。現代人にうつ病や精神的な疾患が多いのもその現れです。「私は大丈夫!」と思っていても、心や体のストレス過多は突然やってくるもの。日頃から、心と体の健康を同じものとして捉えることが大切です。
そんな毎日ケアに取り入れたいのが、太白(たいはく)というツボ。足の親指の付け根にある、骨のでっぱりを横から触り、すぐ後ろのくぼみあたりにあります。脾のエネルギーを補い、どんより気分の解消に有効だと言われています。心地良いと感じられる程度の強さで優しくゆっくりと押してみましょう。ゆっくり息を吐く時に押し込み、息を吸う時にゆっくり力を抜くのが効果的です。
もしかしてこれってうつ病の兆し…?! 体の不調も感じ始めたら心のエネルギーを補うツボをケア!
なんだか眠れない、お腹が痛い、食欲が減退気味…など、体の不調を感じたときは、心もエネルギー不足に陥っている可能性大! そんなときは、ゆっくりと休養をとったり、お風呂に入ってリラックスし、心とカラダを労ることが大切です。また、心のエネルギーを補うためのツボを知っておくのも効果的。リラックスできる香りの入浴剤などを入れたぬるめのお湯で、ゆっくりツボケアしてみましょう。
心のエネルギーを補うには手首にある神門(しんもん)というツボが効果的です。手首のしわの小指側で、手首を反らすとできるくぼみができる部分です。片方ずつ、親指でぐーっと気持ちいいと感じる程度にマッサージするのがおすすめです。ツボケアはし過ぎて悪化する…なんてことはないので、いつでもどこでも気づいたときにケアしてみてくださいね。
illustration: Mana Nishida