これが常識? 日本とは違う、パリジェンヌの下着事情
おしゃれが楽しくなる冬のパリです。
さて、今日はおしゃれといってもインナーのおしゃれ、下着についてお話をしようと思います。先日、有名ファションメーカーのデザイナーをしている友人から「駅ビルや地下街の下着屋さんは、なぜあんなド派手な下着を売っているの?」という質問を受けました。
目次
パリジャンから見た、日本の下着って……
「日本で何があったのだろう?」と彼の話をじっくり聞いてみると、日本で売られているランジェリーのどぎつい色のコンビネーションやフリフリした装飾過多の下着にビックリしたとの事。日本で普通に販売しているブラとショーツのセット…パリではそんなにどぎつい色や華美なフリフリの下着は、子どもの下着くらい。ほとんど見ることはありません。
パリジェンヌが愛用する下着って?
では、どんな下着を見につけているかというと、デザインはシンプルなものが多く、色づかいも上手。決してド派手カラーではありません(笑)。上質な素材や触り心地など、まさに“大人の色気”を感じさせるものが好まれます。
パリジェンヌの下着選びは日本女子に比べ、早いかもしれません。小学生の頃からお母さんと一緒に下着を選びますが、ブラジャーを着けるようになると自分の好みが出てくるようですね。俄然、主張も強くなるそうです(笑)。
また大人になると、いわゆる“勝負下着”というものも持っているそうです。フランスにも高級下着がたくさんあります。お値段は高いけど、「これが好き」だから勝負の時に着るようです。「いつも、勝負下着よ!」と言っていたフランス人らしいパリジェンヌもいました。
下着プラス、ナイトウェア事情もチェック!
ランジェリー屋さんにはナイトウェアも売っています。以前お話ししたとおり、パリジェンヌは短いスリップのようなものを着て寝る人が多いのですが、ここ最近、おしゃれデパートのボンマルシェで素敵なパジャマを見かけるようになりました。
がしかし「パジャマを着ているか」と友人に尋ねてみると、ほとんどが「Non(いいえ)」。
シックなマダムが、「パジャマ好きよ」と言うので、「私もパジャマで寝ています」と返すと、「えっ?寝るときは、脱ぐわよ」と言うじゃないですか! ベッドに入るときは、全裸。つまり、パジャマは部屋着ってこと?
この話を聞いていた友人(40歳代男子)が、「うちのママは、どうか?聞いてあげる」といきなり電話をし始めました。
「ああ俺俺。(オレオレ詐欺?)マモン、寝るときは何を着てる?」
「……うん、うん、そうだよねぇ〜」 と電話を切った後、
「やっぱり、何も着ないで寝るってさ」
日本とパリの大きな違いですよね。
お布団に入るまではガウンや部屋着で過ごし、寝るときは何と全裸率が高いって。もちろん、子どもは例外です。パジャマを着て寝ますけど……。でも! パンツは、はかないのです。
ちなみに男子は締めつけないトランクス派と、やはり全裸率が高いようでした。
パリジェンヌと日本女子、こんなに違う理由は何?
なぜ、そんなに違うか、ちょっと考えてみました。あくまでも個人的な意見ですが、自分のアイデンティティーの違いだと思います。
日本の女子は、自分を認めてもらうために相手に合わせる。相手が男子の場合は特に。
日本雑誌には“モテ”を意識した特集が多いですよね。モテメイク、モテヘア、モテる服など。「こういうテーマは人気記事になりやすいのよね」と日本にいる雑誌編集者の友人が言っていました。
男子にどうしたら、気に入ってもらえるか? 日本人は素直なので、その情報どおりの服や下着を購入する。自分に似合うか? 本当に自分は、それを好きなのか、を立ち止まって考えてみることもアリのような気がします。「カワイイ」だけじゃなく、大人の個性として下着を選ぶことも素敵ですよね。
学校教育の影響でしょうが、フランス人は、人と同じものを嫌がります。小さいときから学校で自分の意見を堂々と人前で話す。いろいろな意見があるので、お互いに認め尊重し合う。「私は、私」という確固たる自分を持っているのがパリの人たち。日本人のように柔軟で人に合わせるのは苦手ですが、個性を大切にしてきました。それが下着や服を買う際にも反映されていると思います。自分の目の色や肌の色、キャラに合うかどうかを考えて、購入しています。
日本の女性もちょっと参考にしてみるといいかもしれませんね、