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フランス便り

おしゃれ好きのパリジェンヌたちの足元ルール

Bonjour! 皆様お元気ですか?
さすがに5月になると北の街のパリでも、明るい光になります。カフェのテラスは、空き席を見つけるのが、困難になるお店もあるくらい。
パリジェンヌはお日様とテラスが大好き。(タバコを吸えるのは、テラスだけという理由もありますが…。)すると、目につくようになるのが足元です。

ひと昔前は、パリジェンヌ=パンプスとストッキングが、お決まりでしたが、90年代ごろからパリジェンヌもスニーカー(フランスでは、バスケットと呼びます。)やフラットシューズをはき始め、パンプスの呪縛から解放されました。お昼は、ぺたんこ靴。夜のお出かけの時だけはヒール、と区別しています。

日本に帰った時に、細身のパンツにハイヒールの綺麗な女子達をオフィスで見かけました。パリジェンヌよりも数段全身に気を使っていて、かっこいい。ですが、朝からヒールで疲れてしまっているためか、夕方にはひざと背中が曲がって歩き方が残念な人をよく見かけます。せっかくハイセンスなお洋服を着ているのに、歩き方が残念すぎます…。

ヒールもフラットシューズもスニーカーも大好きなパリジェンヌにとっては、長靴も同じように大切なワードローブのひとつです。パリには、日本のような梅雨もなく、一日中雨、という日もほとんどないのにもかかわらず…。それは、パリの人は自然が大好きだからです。趣味で森や海岸の散策に行く、という方々がたくさんいます。もちろん、長靴を履いて。

私も、雨で有名なブルターニュ地方に行くときには、エーグルの長靴を持って行きます。
フランス人にとって長靴といえば、エーグルなのです。そういえば以前、寒い時期に森の中でのハンティングの撮影がありました。先方からは、長靴をご用意くださいとの指示。すぐに私もパリジェンヌにならい、エーグルでかっこいい長靴を買おうとしたら、店員さんに勧められたのはごっつい長靴。「今の時期の森は、これでなくては!」と長靴のプロに勧められたら断れませんものね。言われるがままに、おしゃれとは無縁の長靴を購入しました。すると、これが大正解! 重いカメラを2台首から下げ、寒い森の中をかけまくる撮影でも足元が冷たくなることはなく、無事に終えることができました。

パリジェンヌにとっては、それくらい長靴だって大切な一足なのですね。

ピックアップアイテム
長靴が活躍する梅雨のじめじめシーズンにもさらりと一品
取材協力 YOLLIKO SAITO 写真家

日本大学芸術学部写真学科卒業。広告制作会社勤務後フリーになる。現在、パリを基点としてヨーロッパ、アフリカなどで活躍。日本の女性誌、書籍、広告の他にアート作品の写真展をパリ、ベルリン、銀座で定期的に開催。ビオ、自然食、自然治療にも関心が強く、自他ともに認める「健康マニア」。自宅で栽培しているオーガニックハーブを使った料理をもてなしたり、ナチュラル・オーガニックコスメなどの美容情報にも精通。