国をあげて子育てに邁進! フランス流の子育て事情
Bon jour !
日本は、そろそろ、ジメジメとした雨の季節が始まる頃でしょうか?
先日、仕事仲間の青年が、「これ美味しそうでしょう?」と携帯の画像を見せてくれました。どれどれと見ると、野菜のピューレ(マッシュ)2種類。こちらでは、お肉の付け合わせで、ジャガイモの他にいろいろな野菜のピューレを作ります。「色がきれいね。何の付け合わせ?」と聞くと、これがメイン?だとか…。「僕のお姫様に作ったら喜んでくれた」と嬉しそう。いつものフランス人お得意のオノロケ話かと思いきや、このピューレは、娘さんのために、無農薬の材料を吟味して作った離乳食とのこと。
詳しく話を聞いてみると、奥さんの妊娠がわかり、「ドクターや助産婦さんのレクチャーを二人で聞き、これを機会に決行した事がある」とのこと。それは、ベイビーのため、家族のためにすべてオーガニックの物にするという事でした!
食品だけでなく、肌着や寝具、洗剤などなど。おかげで(?)、健康と愛に満たされた日々を過ごしているのだそう。
そこで気がついたのですが、日本とフランスとでは、子育て事情も随分違うのでは?
日本では出産費用は、自己負担ですが、こちらは、すべて国がカバーしてくれます。産後のメンタルや体のケアも、保険ですべてまかなえます。ミルク代も支給してくれるほど!
当然、パリ女子は、全員と言っていいほど仕事を持っています。
日本でも待機児童の問題が深刻なようですが、パリでも、家の近くの保育所を探すのは、競争率高め。妊娠がわかった時から、都合の良いクレッシュ(保育所)を予約しておきます。そこが満員だったら「保育ママ」というシステムを利用します。保育ママは、言うなれば、自宅ベビーシッター。申請するとパリ市から人物、家や設備のコントロールを受け、認可を受けるシステム。認可されれば、近所の赤ちゃんを「保育ママ」として預かることができ、お給料はパリ市から支払われます。皆様、子育ての経験があるマダム達なので、色々な相談にも乗ってもらえて、力強いそう。なりたてママ達は、公的な保育所と大体同じ金額で、生みたて数ヶ月から安心して預けています。
また、子供の送り迎えもシッターさんを利用するのがパリのスタンダードです。こちらは、小学校も送り迎えは必須。朝はいいとしても、16:30までに仕事が終わることはほとんどないので、学生やリタイアした方々などのシッターさんが大活躍しています。
男性のシッターさんもたくさんいますよ! 彼らは、そのまま子供を自宅に連れて帰り、親が迎えにくるまで一緒にいてくれます。それに、週末にもシッターさんに面倒を見てもらい、パパママだけでお出かけすることも。夫婦2人だけのロマンティックな時間を意図的に作るのですね。パパとママの仲がいいことが、子育ての基本ではないでしょうか?
お掃除。独身の一人暮らしの人でも、週に一度ぐらい、お掃除のプロに頼んでいます。子供ができたら週に2度ぐらい来てもらっている人が多いのではないのでしょうか?合理的です。
フランスは、ヴァカンスが人生の目標(?)ともいうほどのヴァカンス好き。会社員も、年間5週間の有給休暇が保証されているので、子供のお休みの時は、親たちも堂々とお休みを楽しんでいます。
こうして改めて日本の仕組みと比べると、フランスは出産・子育てに対する不安はないように思います。ですから出生率も増えているのですね。最近は、日本の若いパパたちも積極的に子育てをしているそうですが、どんどんやってほしいですね。お二人のお子さんなのですから。