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キレイのキッチン

シーンに合わせて楽しむハーブティーアレンジレシピ

お料理のアクセントにプラスすれば風味豊かなひと皿に。精油を使えば肌やココロのサポートに。ハーブの心地よい香りや爽やかな味わいは、ストレスフルな毎日を送る現代人には格別なものですよね。特に熱湯を注ぐだけで楽しめるハーブティーは、忙しいときでも手軽にハーブのパワーをチャージできると人気です。そんなハーブティーの魅力を植物療法家の秋山真理子さんに伺いました。

ハーブを日常的に取り入れるメリットとは?

「ハーブには、”心とからだ全体のバランスを整えて調和させる”というパワーがあります。そのパワーを日々の暮らしに簡単に取り入れられるのが、ハーブティーの魅力です。ストレスを感じやすい時期や、胃腸の調子がイマイチなとき、風邪をひきやすくなったと感じたときなど、ココロとカラダのSOSを感じたときに意識的に取り入れることで、毎日がぐんと快適に過ごしやすくなります。また、ハーブには抗酸化作用やデトックス作用のあるものや、ビタミンやミネラルが豊富なものもたくさんあるので、からだの内側から健康的な美しさを目指したい方におすすめです」と秋山さん。

また、ゆっくりいただくという行為は、自分の心とからだに向き合う良い習慣を作ります。ちょっと一息つきながら、自分自身をいたわることができるのもハーブティーの良さであると言います。

「ハーブの色、葉や花の手触り、爽やかな香り、豊かな味わい、グラスに注ぐ音。ハーブティーは五感のすべてを心地よく刺激し、そっと働きかけます。暮らしにゆとりをもたらすことができ、自分らしさを取り戻すことができるのもハーブならではの魅力です」(秋山さん)

どんなハーブを選ぶ? ブレンド方法は? 美味しいハーブティーを作る4ヶ条

ハーブの種類も美味しくなる組み合わせも無限大。だからこそ、どんなハーブをどう選んだら良いか迷ってしまいがちですが、秋山さんによると、下記の4つの条件を意識すると、初心者でも美味しいハーブティーを作ることができるそう。

1、生命力の強いハーブを選ぶ

「ハーブは自然由来のもの。だからこそ、生命力の高いハーブを選ぶことが大切です。原料である植物たちの元気の度合いは、色の鮮やかさ、香りの高さ、しっかりとした味わいに現れるので、事前にしっかりチェックしましょう」

2、感覚を大切にする

「ハーブの作用に着目することももちろん大切ですが、まずは味、香り、色など、ご自身の五感で心地よいと感じるものを選んでみましょう。本能で選んだハーブが、心とからだを満たしてくれるはずです」

3、丁寧にお茶を淹れる

「ハーブティーを美味しくいただくには、日本茶や紅茶と同じようにその淹れ方が大切です。適量のハーブをティーポットに入れてお湯を注ぎ、豊かな香り、味、色をしっかり抽出しましょう。春夏はアイスにしても美味しくいただけます」

4、2〜3種類のハーブをブレンドしてみる

「一種類のハーブのみでも充分ですが、複数のハーブをブレンドすることでより飲みやすくすることができます。その組み合わせ方に厳しいルールはありませんが、お料理と同じで、色々な食材や調味料を使うことで味に深みや奥行きが生まれるように、美味しいハーブティーを作りたい場合は、味や香りの全体的なバランスが取れていることがとっても重要。まずは中心となるハーブを1種類選び、それに合うもの(伝統的な組み合わせのもの、香りの強さや味を整えるものなど)を1、2種類足していきましょう。相乗効果のある組み合わせもあるので、口当たりの良さを考慮しながら試してみると良いでしょう」

気分や目的に合わせてハーブをブレンド! シーン別ブレンドハーブティーレシピ

それでは、シーン別のおすすめハーブティーレシピをご紹介します。ハーブさえ揃えば作り方はとっても簡単。さっそく実践してみましょう!

基本のブレンドハーブティーの作り方

[材料]
・目的に合ったドライバーブ(ハーブ専門店で購入したもの)・・・小さじ山盛り1〜2杯
・熱湯・・・200cc(カップ1杯ほど)

[作り方]
①ポットにドライハーブをすべて入れ熱湯を注ぐ。
②ティーポットの蓋をして5分間おき、成分をしっかり抽出させる。

朝の目覚めの一杯に!
レモンが香るDetoxハーブティー

<おすすめハーブ>
ネトル:エルダーフラワー:レモンバーム=1:1:1

「朝は排泄を促す時間帯なので、浄化をサポートするハーブで体内をすっきりさせましょう。ネトルやエルダーフラワーは春のムズムズに負けないカラダづくりにも役立ちます。レモンバームを加えると、レモンのような爽やかな香りがプラスされ、まろやかで飲みやすくなりますよ」

おもてなしのウェルカムドリンクに。
ビタミンCたっぷりビューティーハーブティー

<おすすめハーブ>
ローズヒップ:ハイビスカス:オレンジピール=1:1:1/2

「ローズヒップは天然ビタミンCの補給に、ハイビスカスは代謝のサポートに◎。この2つは美容に嬉しい黄金コンビなので、女性を招くときに振る舞うと喜ばれます。柑橘のオレンジピールは、その甘く爽やかな香りで場を温めてくれるほか、胃腸の働きを整える作用も期待できるのでパーティーシーンなどにぴったり。また、ルビーのような目にも鮮やかな湯色も、テーブルをぐっと華やかに彩ってくれますよ。少し酸味のある味わいなので、気になるときは、ハチミツをプラスして」

ディナーのおともにピッタリ!
後味すっきりリフレッシュウォーター

<おすすめハーブ>
ジャーマンカモミール:リンデン:ペパーミント=1:1:1/2

「日が沈んだ夜の時間帯は、心とからだを緩め、気持ちを優しく落ち着かせるハーブを。
ジャーマンカモミールやリンデンは、安心感をもたらす甘さがありリラックス効果◎。
すっきりとした味わいにしたいときは、ペパーミントを少し加えても美味しくいただけます。消化をサポートしてくれるので、ディナーのあとにいただきましょう」

基本のレシピをベースにしつつ、ひとつひとつのハーブを試しながら特徴をつかみ、目的にぴったり合う、かつ美味しいブレンドをご自身で工夫して見つけていくのもハーブティーの醍醐味。ハーブティーはゆっくり心やからだに響いてくるものなので、一杯だけといわずぜひ習慣にしてみてくださいね。

Text:Naomi Sakai

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からだの外側からのケアには
取材協力 秋山 真理子さん ナチュラルレメディスクール フランフルール代表

植物療法家。ホリスティックヘルスの観点に基づくメディカルハーブ、アロマセラピー、フラワーエッセンスなどの自然療法を家庭のセルフケアとして活用するための教育活動を行う。スクールの開講やライフスタイルづくりの相談に応じ、心身ともに健やかに自分らしく生きることを望む女性のサポートをしている。