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季節と肌

大人女性必見! ちゃんとできてる? 正しい浴衣のたしなみ術

夏のイベントやちょっとしたお出かけに浴衣を着るシーズンがやってきました。大人女性の魅力をぐんとUPさせてくれるからこそ、着方やマナーをしっかりと身につけておきたいモノ。素敵に着こなすための浴衣のたしなみ術をきものディレクターの黒柳聡子さんにうかがいました。

今年らしい浴衣を選ぶなら、断ゼン「古典柄」!

洋服と違って着物や浴衣は良いものを長く着るというたしなみがあるため、「トレンドはコレ!」といった断言はできないのですが、色でいえば藍染めや白地などの定番色のほかに、素材の色を活かしたナチュラル系の浴衣が人気です。柄でいえば、古典柄が今年の人気。昔からあるオーソドックスな柄に戻りつつあります。
また、素材感のある帯と帯留めを合わせたりするなど、おしゃれを楽しむ人が増えています。

浴衣を粋に着こなすポイントは「衿足を抜くこと」!

粋な着方の重要なポイントは、前と後ろの衿合わせになります。前の衿が詰まっていると窮屈そうに見えますよね。後ろ衿も同様。男性や子どものような衿の詰まった着方をしていては、せっかくの浴衣美人も台無し。

衿はしっかり抜いて、女性らしさを演出してください。

いざというときにパパッとお直し。着崩れたときの対処法

浴衣を着るのはいいけど、時間が経つと着崩れが気になりますよね。特に、衿足と裾の着崩れを放おっておくと、だらしない印象に。外出先でもパパッとお直しできるポイントをお教えしますので、覚えておいてください。

●衿が詰まってきたら
おはしょりの背縫い(背中心)を、帯(腰ひも)のしたで下に引っ張ってください。気をつけたいのは、一番上側の表面にある上と繋がっている一枚だけを引くこと。その後は、まわりのおはしょり部分も適度に引いてシワを無くしていきます。

●浴衣の裾が落ちてきたら
下前、上前の順に腰紐の上へえり先を巻き込むように押し込んでください。腰ひものゆるみが気になる場合、可能であれば締め直したほうが◎。
腰ひものゆるみに関しては、浴衣を着るときに腰ひもが当たる部分にタオルを巻いておくだけで着崩れを防ぐことができます。着るときのひと手間も忘れずに。

浴衣姿でやってはいけない「NG所作」

浴衣姿が美しく見えるのは、それに似合う所作があるから。浴衣でのマナーをここで覚えておきましょう。

●下着のラインが透けて見えるのはもってのほか!

当たり前ですが、下着のラインが透けて見えてしまうのはNG。透けない浴衣専用のパンティも販売していますし、ワンピースを着るときに履く長いスリップを肌着にしてもOK。
汗をかいて浴衣が肌にベタつくのが嫌という人はタンクトップを着るのもいいでしょう。ただし、衿から見えないように胸の開きが広めのものを選んでください。

●浴衣で出掛けていい場所は?

浴衣は本来、お風呂上がりに着る“寝まき”のような位置づけでしたが、今はファッションとしても確立されつつあります。花火大会やフェスなどはOKですが、歌舞伎や演劇鑑賞、ホテルのアフタヌーンティなどジャケット等のドレスコードがある場所は控えたほうがよいでしょう。

着物や浴衣を着たいのに、「マナー違反じゃないかしら?」「着方がわからない」など、着る前から窮屈に感じてしまいがちですが、マナーや心得を知っておけば、おしゃれの幅も広がります。今年の夏はぜひ、浴衣でお出かけください。

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取材協力 黒柳 聡子(くろやなぎ さとこ) きものディレクター

幼い頃より着付けを教える母の影響で、着物に慣れ親しんで育つ。証券会社勤務を経て、その後本格的に着物の専門知識を学び、教室運営、和装関連の販売にも携わりながら着物の普及に努める。現在は、きものディレクターとしてプライベートスタイリングの指導、ビジネスコンサルティング、執筆、イベントの企画などを行う。