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季節と肌

見逃したくない! ハートウォーミングな新作映画4選

オスカー関連作が続々公開される2~3月は、気になる映画が盛りだくさん。何を観るか迷ったら、寒い冬にぴったりのハートウォーミング映画はいかが? 映画ガイドの斎藤香さんが選ぶ、心がぽっと温まって元気になれる最新映画をピックアップ!

映画ガイドが厳選! 最新ハートウォーミング映画

1:『ラ・ラ・ランド』

© 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. Photo credit: EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.

まずは、日本でもすでに話題沸騰中の映画『ラ・ラ・ランド』。昨年『セッション』で世界中の注目を集めたデイミアン・チャゼル監督の最新作です。

「アカデミー賞14ノミネートの恋愛ミュージカルの傑作。歌と踊りが入るポイントが絶妙で、オープニングから心わしづかみにされます。鮮やかな色使い、美しい衣裳、歌と踊りでワクワクさせつつ、最後は号泣! 演出、演技、映像、どれをとっても素晴らしく、全てがハイライトといってもいい映画です。ミュージカル映画が好きな人はもちろんですが、ラブ、生き方、ファッションといった要素が詰まっていて、お楽しみポイントがいくつもあるところも魅力です」。

ここにほっこり♥

「主役のミア(エマ・ストーン)とセブ(ライアン・ゴズリング)の間に恋が生まれ、距離が縮まっていく感じがいいんです。どんどん好きな気持ちが膨らんで、両思いになって、夢語り合っていく二人にドキドキしたり、ほっこりしたり。恋っていいなあ……そんな気持ちにさせてくれます」。

2:『彼らが本気で編むときは、』

©2017「彼らが本気で編むときは、」製作委員会

トランスジェンダーのリンコ(生田斗真)、恋人マキオ(桐谷健太)、姪っ子のトモの生活を通して、家族、母、恋愛の在り方を描いた荻上直子監督の新作。

「女性を演じる生田斗真の素晴らしいパフォーマンスがこの映画の核。生田斗真だということを忘れてしまうほど、ふんわりやさしい魅力を放っています。リンコはトランスジェンダーなので、ときどき差別的な扱いを受けてしまうのですが、そんなときにマキオがリンコを守る。そういう何気ないシーンがとてもいいんです。トモの母・ヒロミがトモを連れて帰ろうとするシーンをワンカットで撮った緊張感たっぷりのクライマックスは必見! 普通の恋愛や感動映画は観たくない、ちょっとひねりが欲しい人にオススメします」。

ここにほっこり♥

「リンコとマキオとトモの3人生活の様子は、まさにほっこり。トモは母子家庭で、母は男を追って家出してしまい孤独だったんですが、叔父のマキオの家でリンコに会って救われるんです。血が繋がっていなくてもこんな風に家族になれるんだな~と、温かい気持ちになりました」。

3:『マリアンヌ』

© 2016 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

ブラット・ピットとマリオン・コティヤールが共演した話題作にも、心がぽっと温かくなるほっこりシーンが満載!

「スパイ同士が任務として疑似カップルになり、それが本物の恋愛へと発展していくラブ感と、妻が自分をスパイしていると疑うスリルが堪能できるラブ・サスペンスです。前半は、本来スパイ同士は恋に落ちてはいけないのですが、二人が恋人になっていくプロセスにドキドキ。二人の美しいラブシーンも見どころのひとつです。マリアンヌ(マリオン・コティヤール)の疑惑が白か黒かの真相が暴かれるラストシーンで、彼女はある決断をするのですが、これがもう泣けて泣けて…。クラシックで正統派のラブロマンス映画が好きな人にぜひ」。

ここにほっこり♥

「スパイ生活を送ってきたマリアンヌ(マリオン)にとって、マックス(ブラット・ピット)との生活はかけがえのない日々。子供も生まれて母としての幸福も得たマリアンヌの心情を思うと気持ちが温かくなります。同時に彼女に疑いがかけられ、この幸福そうな表情は仮面? とドキドキもするのですが」。

【番外編】『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
(2017年3月31日公開)

© 2016 Jackie Productions Limited

元ジョン・F・ケネディの妻、ジャクリーン・ケネディをナタリー・ポートマンが熱演。夫の暗殺から葬儀など数日の出来事を描いた作品のため、“ほっこり”度は低めですが、ジャッキーの心を映したナタリーの名演に心打たれます。

「夫が暗殺されたあと、血が飛び散ったスーツのまま気丈に振舞うジャッキーでしたが、顔についた血を拭きとりながら涙が溢れるシーンはもう胸が痛くなりました。悔しい、悲しい、泣きたいけれど、ファーストレディとして泣き崩れるわけにはいかない彼女のいろんな思いが凝縮されたシーンです。ナタリー・ポートマンが好きな人はもちろん、映画を通して女性の生き方を知りたい人に」。

ここにほっこり♥

「夫が暗殺されたあとがメインなので全体的にシリアスなシーンが多いのですが、夫の生前、ファーストレディとしてホワイトハウスを大改造した彼女が、ホワイトハウスの中をテレビで披露するシーンが素敵なんです。ジャッキーが嬉しそうにホワイトハウスの中を案内する様は、興味深くもあり、ホっとします」。

いい映画を観て温かい気持ちになると、寒さを忘れるほど毎日がハッピーになるもの。お部屋でぬくぬくしているのも幸せですが、この時期は心をほっこり温めに映画館へ足を運んでみては?

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心も肌もふっくら&うるおって
取材協力 斎藤香 フリーランスライター

芸能誌、映画誌の編集者を経て、現在、映画を中心にWEB、紙媒体などで取材執筆活動中。インタビュー経験も多数あり。