【素肌美人】働き方を変えたら、今まで以上に働くことが好きになった
「日本でもようやくルーシーダットンの認知が広まってきたんですよ」と語るのは、ルーシーダットン・ヨガのインストラクターを務める、野島裕子さん。じつは彼女、インストラクターになる前は化粧品会社の広報をしていたという経歴の持ち主。
「化粧品の広報をしていたときは、楽しい半面、精神的な疲れやストレスで首や肩コリなど、常にどこか不調で、決して健康ですとは言える状態ではありませんでした。働くことは好きなのですが、これでは体を壊してしまう。ならば、疲れない体づくりをしよう、と始めたのがルーシーダットンだったんです」。
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Q. ルーシーダットンを始めたきっかけは、体力づくりだったんですね。
広報時代は忙しすぎたのかもしれません(笑)。今ある業務をこなすだけで精一杯になっていました。過度なストレスのうえ、不規則な生活を送っていたため、体はもちろん心も悲鳴をあげていたのです。ストレスを発散させようと体を動かすスポーツをひと通り試した時期もありました。
そんなとき、ハワイ旅行でボディボード?やサーフィンをする機会があったのですが、とても楽しかったんです。だから帰国してもマリンスポーツをやろうと出掛けたのですが、板に立つことすらできませんでした。さらに、ケガが多く、一体全体、これはどうなっているの? と。
自分なりに考えてみたのですが、どうやら体の硬さにあったようなのです。
せっかく見つけた趣味ですし、サーフィンが上手になるための体づくりをしよう! と。そんなときに出会ったのが体が硬くてもできるタイ式のヨガ、ルーシーダットンでした。
Q. ルーシーダットンを始めてからだの変化は見られましたか?
毎週、レッスンを受けると、からだの変化がわかるようになりました。だんだんからだが柔らかくなり、体幹が鍛えられると背筋がピンと伸びて姿勢が変わるんですよね。するとサーフィンの腕も上達したんです(笑)。
そうなると、元広報マンの血がムクムクとわいてきて(笑)、「この良さを多くの方に届けたい、知ってもらいたい」と思うようになったのです。
オフィスの同僚や先輩に声をかけて、ルーシーダットンの教室を開いたり、まずは私のまわりの人たちを巻き込んで、ルーシーの良さを広めていきました。
でも、それだけではモノ足りなくなっていたのです。体を動かす、知ってもらうだけじゃなく、「教えたい! 」という新たな気持ちがわいてきたのです。そのとき、またも運命の出会いというか、インストラクターの養成の募集があり、やってみることに。
Q. ルーシーダットン・ヨガのインストラクターの資格をとって変わったこと・変わらないことは?
広報の仕事をしながらインストラクターの勉強を続けていました。正直、簡単なことではありませんでしたが、気持ちが開放されていくというか「やりたいことが見つかったのかもしれない」という期待感のほうが大きかったですね。
ルーシーダットンのインストラクターの資格を2013年に獲得したのと同時に、会社を辞めてフリーのPRに転身しました。この2つの仕事のバランスを取りながら、“自分らしい働き方”を探し始めたことも私にとってプラスに働きました。
何といっても体が喜んでいることを実感できることです。体幹が鍛えられたことでしなやかな動きもできるようになりましたし、体内年齢もグッと若くなりました。それにともない、気持ちまで若くなるから不思議ですよね。「もっとやりたい!」という気持ちの後押しにもなり、バリで全米ヨガアライアンス200の資格も取ることができました。
一方で、何かを表現するということが本当に好きなんだ、と改めて気づくことができました。自分の体を使って表現するということも広報の経験が十分に活かされていると思いますし、美容(Beauty)と健康(Wellness)は私たち女性にとっては両方とも大切な要素で、切っても切り離すことができないと感じています。今、このような仕事をしているのも結局は根底でつながっているからであり、今までの経験は決して無駄ではないことを実感しています。
Q. そのきれいの源は何ですか?
体を動かす・整えることをしているので、体と心の繋がりを意識するようになりました。とくに気をつけていることは3つ。
まずは、体の資本となる食事です。バランスの良い食事を心掛けることと、量にも気をつけています。ガマンはしませんが、食欲は完全に満たされない量、つまり腹八分を守っています。そうすると体が軽くなりますよ。
2つ目は、心を穏やかにすること。基本的なことですが、「うそをつかない」「悪口は言わない」「常にポジティブに考える」ようにしています。口に出すことでストレス発散と言いますが、不平不満を言っている人には素敵な出会いや仕事のチャンスは巡ってこない、と自分に言いきかせています。
最後は、見た目についてです。ヨガは屋外で教えることもありますし、私もアクティブスポーツが大好きなので、紫外線から逃げきるのはどうしても難しいですね。でも、だからこそ、事前の紫外線ケアや保湿ケアは欠かさずおこなうようにしています。とくに、サーフィン後の保水ケアは必須! 夏場は肌がほてるので、バッグに持参してこまめにお手入れしています。
Q. 最後に、「きれいのその先」を教えてください。
やっと自分のやりたいことが明確化したので、これからはそれを実現・継続できるようにしたいと考えています。ルーシーダットンの認知は日本でもだんだん高まっているんですよ。海外と日本でルーシーやヨガを教えることもしたいですし、海外で現地を訪れる日本人にヨガのガイド的なコーディネートもしてみたいですね。
そのためにはもっともっと精進しなきゃ(笑)。学びながら、自分と向き合う時間を増やし、自分をもっと好きになりたいと思います。
photo: Daichi Saito