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季節と肌

印象は香りから……自分に似合う香水の選び方

五感の中でも本能に直接働きかける嗅覚は、その印象が強く記憶に残ると言われます。つまり、香りを使いこなせれば、自分のイメージ作りもうまくいくということ。なりたい自分に近づくためには、どんな香りの演出をすればいいのか、また、自分に似合う香水はどのように見つければいいのか。香水診断でもおなじみのビューティー・プロデューサー&香水コーディネーターの牧野和世さんに伺いました。

香りのトレンドは個性重視、深くしっかりとした香りで自己主張を

今年の秋は雑誌やネットを見ていても、香水の広告がいつもより多いような……。数多くの新作香水が発表されているようですが、香りに流行ってあるのでしょうか。長年、香水業界全体の流れを見てきた牧野さんからしても「今年の新作は豊作」との感想。香水の流行と星のめぐりはリンクすることが多いそうで、「木星が蠍座に入宮した10月10日以降は流れが大きく変わりました。これまでは上品さや品格などが求められましたが、蠍座のキーワードは女性性、個性、内面、官能など。つまり、ファッションの個性が強くなっているのと同じように、香水も個性的で強めの香りがトレンド。万人ウケを狙うのではなく、深くしっかりとした香りを新しく買って、自分を主張することで運気も味方しますと」とのことです。

香りがもたらす印象と効果的な香りのまとい方

まずは、それぞれの香りがどんな印象をもたらすか、牧野さんに6つのタイプで解説していただきました。

●ソーピー系1(石けんをイメージさせる香り)
「優しくサポートしてくれる秘書タイプ」

男性に不動の人気を誇るソーピー系ですが、石けんをイメージさせる香りは、女性らしいやわらかさがありつつ、きちんと仕事をこなしてサポートしてくれる秘書のような印象を与えるのだとか。石けんのイメージなので、直接肌につけて香らせるのが自然です。

●ソーピー系2(洗剤をイメージさせる香り)

「安心して家を任せられるお嫁さんタイプ」
ソーピー系でも洗剤をイメージさせる香りは、清潔感やきちんと片付けられた部屋を連想させることから信頼感につながり、男性は結婚を意識しやすいそう。職場では、任せた仕事をしっかりこなしてくれる印象を与えます。洋服のラベルなどにつけて香らせましょう。

●フローラル系
「華やかさのあるキレイなお姉さんタイプ」

美しく咲いた花をイメージさせるフローラル系は、みんなに愛され、常に輪の中心にいるような華やかさを感じさせる香り。スカートの裾などにシュッとひと吹きして、すれ違ったときなどにフワッと香らせるのがおすすめ。

●フルーツ系
「思わずギュッと抱きしめたくなる妹タイプ」

可愛らしさと優しさを兼ね備えた印象のフルーツ系は、体育会系の男性からの支持が高い香り。男性との距離を縮めたいときにもおすすめのタイプです。髪の毛につけることで、近づきたくなる(抱きしめたくなる)雰囲気を演出。毛先をとって1〜2プッシュしましょう。

●ピュア系
「芯のあるクリエイティブタイプ」

透明感があり、ごくごく淡いムスクのようなピュア系の香りは、ユニセックスな印象で、自分のペース・こだわりがある女性をイメージさせます。自分がちゃんとわかっていて芯があり、クリエイティブな仕事に向いていそうな雰囲気。シャツなどに吹きつけて香らせましょう。

●オレンジ系
「ハッピーオーラが漂う幸せ美人タイプ」

いつも幸せなムードを漂わせて、まわりを明るくしてくれる女性をイメージさせるのがオレンジ系。ゆとりがあっておおらか、いつも自然と笑みがこぼれている、そんな印象です。オレンジ系の香水はスカーフやショールに吹きつけるのがおすすめ。それをまとうときや脱ぐときに香って、自身と傍にいる人をハッピーなオーラで包み込みます。

また、精神的に落ち込んだときや気持ちがたかぶっている場合などは、グリーンティ系の香りをつけると平常心を取り戻せるように手助けし、女性ホルモンのバランスに関係するPMS(月経前症候群)や更年期のイライラなどにはローズの香りがおすすめだそう。香りは印象をコントロールするだけでなく、いろんな場面で役立ちそうです。

直感を信じてセレクト、好きな香りが今の自分に必要な香り

次は、自分にぴったりの香水の選び方。牧野さんは「自分のなりたいイメージはどのタイプの香りかわかったら、その系統に属する香水を実際に嗅いで直感で決めればOK。好きな香りが、今の自分に必要な香りですから。多少香りが強いと感じても、直感を信じ個性を重視するのが正解です」とアドバイス。

また、香水の達人である牧野さん自身は、その日会う相手とTPOに合わせて香水を変えているそう。「海外のお客様と会うときは強めの個性的な香りをつけたほうが、自身のセンスを認められますが、ふだんは相手を包み込むようなやわらかい香りを使います。年齢を重ねた今は、そうすることで人間関係も仕事もスムーズに進みます」。香りで印象をコントロールするとは、まさにこういうこと。
新作の香水もたくさん揃っているようですし、“私らしい香り”を見つけにさっそくフレグランスコーナーに出かけましょう!

ピックアップアイテム
香水の香りを邪魔しないボディアイテムは
取材協力 牧野和世 ビューティー・プロデューサー、香水コーディネーター

ビューティイベントのプロデュースや商品開発などを行う美容のエキスパート。アーティストやモデル、タレント、美容関係者も相談に訪れる香水診断では、なりたいイメージや願いにあわせて2〜3本の香りをコーディネート。著書に『1秒でモテる香水テクニック』(KADOKAWA)がある。