夏枯れ時期のケアがキモ 目指せ!小じわレス肌
朝晩の風は涼しくなり、秋の気配を感じる今日この頃。そんな季節に気になり始めるのが、目周りに見え隠れする小さなシワ。紫外線を浴びた“夏枯れ肌”を引きずらないために、この時期こそ念入りな保湿ケアが大切。そこで、今実践するべき保湿ケアを、美容ジャーナリストの城後紗織さんにアドバイスしていただきました。
目次
Q.夏の終りの肌はどんな状態? 秋口にトラブルが出やすいのはなぜ?
「気温が高くなる夏は毛穴が開いて皮脂の分泌が活発になり、肌表面はベタついているため、過度に洗顔したり軽めの保湿で済ませたり。そのため、表面はうるおって見えるけれど、肌の内側の水分は不足している“隠れ乾燥”に陥りがちです。
こうしてひと夏を越した肌は、古い角質が肌の表面に留まり、通常に比べてかなり角層が厚くなった状態。そのため、秋口にしわやくすみ、ゴワつき、メークのりの悪さといった肌トラブルが現れるのです。
“肌は季節を後追いする”ため、夏の終わりにどんなケアをするかによって、秋冬の肌状態が変わってきます。このまま放置しておくと、乾燥が厳しくなる秋冬は肌トラブルがいっそう深刻な状況に。早めの対処で元気な肌を取り戻しましょう」
Q.シワレス肌になるために、今、すべきことは?
「夏から秋にかけては、肌にとって過酷な夏が終わるという安心感からか、紫外線対策の手をついゆるめてしまいがちです。それに、まだ気温も高く肌表面はベタついているように感じられるので、保湿に本腰を入れている人も少ないのが現状。そのため、スキンケアが手薄になりやすい時期なので要注意です」
とはいえ、まだ湿気が多い時期。べたつくのは嫌だけれど…。
「確かに湿度はまだ高いですが、洗顔後は化粧水だけで済ませず、油分もきちんと補うことを忘れずに。ベタつきが気になるなら、クリームより伸びの良い乳液をプラスしてみては? 肌に伸ばしたあと、両手で顔を包み込むようにしてなじませると、しっかり浸透して表面にベタつきが残りません。メーク前に軽くティッシュオフしても良いですね。」
小じわレス肌作りのキモは “浸透ケア”!
「うるおいを肌にたっぷり届けるには、“浸透”がポイントです。基礎化粧品はただ“塗る”のではなく、“浸透させる”意識が何より大切。手のひらや指の腹を肌に密着させてしっかりなじませる、ハンドプレスが効果的です。また、洗顔後は化粧水でたっぷり水分を補給し、乳液やクリームなどの油分でフタをする、この基本のケアを徹底してください」と城後さん。「乾燥がひどければ、さらに美容液やオイルをプラスして」と、小じわレス肌作りのポイントを教えていただきました。
①ゴワつきには、洗顔後すぐオイル
スキンケアの一番はじめ、洗顔後の肌にブースターとしてオイルを1~2滴なじませるのもあり。ゴワついた肌が柔軟性を取り戻し、化粧水の浸透がぐんと高まります。
②週に一度の“マスク on マスク”で夏枯れをリカバー
うるおいで満たしながら美容成分を送り込むシートマスクは“夏枯れ肌”のお助けアイテム。ただ、シートマスクが乾いてしまうと肌表面の水分も一緒に蒸発してしまうため、かえって逆効果になることも。そこでおすすめなのが、シートマスクを貼った上から、市販の風邪用マスクを装着する“マスク on マスク”です。
シートマスクの乾燥を防ぎ、スチーム効果で美容成分を効率よく浸透させることができるうえ、シートマスクのズレ落ちも防いでくれるので、そのまま部屋の中を動き回ったり、本や雑誌を読んだり、家事を済ませたりすることも可能です。
③日中の乾燥には、メークの上から“乳液ヴェール”
エアコンの効いたオフィスで仕事をしていると、いつの間にか肌はパリパリの乾燥状態。すぐに保湿したいという時におすすめなのが、メークの上から乳液で保湿する方法です。
乳液を手に取り、両手をこすり合わせるようにして広げたら、そのまま乾燥が気になる部分を軽く押さえるようにしてなじませましょう。蒸発しやすい化粧水と比べて、乳液なら狙った部分に保湿成分が留まりやすいので、しっとり感が続きます。
④極度の乾燥には、“乳液コットンパック”
肌がどうしようもなく乾燥してしまった時に、ぜひ試してみて欲しいのが、乳液のコットンパック。コットンに乳液をたっぷりとまんべんなく伸ばし、乾燥が気になる部分にのせて待つこと5~10分。密閉効果で集中的にうるおいをチャージでき、コットンを外すと、ふっくらモチモチ肌に!
「体の中からめぐりを高めて肌のターンオーバーを正常化させることも“夏枯れ肌”解消のカギ。生活リズムを整えて栄養のある食事をしっかり摂り、バスタイムは湯船に浸かって体を温めることも大切」と城後さん。体の内側からも外側からもケアして、美しく健やかな肌で秋へとシフトしたいですね。