思わず触れたくなるツルツルかかと! 足の裏の乾燥を解消するフットケアのテクニック

見られていないようで、実は結構見られている、かかと。冬の間はシューズに隠れているものの、サンダルを履く機会が増える夏は意外と人目につきやすいパーツです。にもかかわらず、正しいケア方法が分からなかったり、間違った方法で悪化させてしまうケースも少なくありません。
今回は足裏悩みを抱える女性のために、美容ライターの夏目 円さんに保湿ケアや角層除去、日頃から気をつけるべきポイントなど、フットケアのテクニックを伺います。
目次
多くの女性が抱える足の裏の角層悩み

足裏に角層が溜まって硬くなる要因
体のさまざまなパーツにガサガサや粉拭きの症状が現れますが、かかとは特に硬くなりやすいパーツ。そんなガサガサの正体である角層は、なぜ足裏に溜まりやすくなるのでしょうか?
「一番の原因は“摩擦”です。歩くたびに、体全体の圧がかかり、常に摩擦が起きて肌がこすれてしまうのです。特に、靴下を履かずにサンダルで過ごしている夏は、丸裸の状態。ますます摩擦で硬くなっていきます。
そして、次にあげられるのが“乾燥”です。触ってみれば分かりますが、足裏は乾燥しています。汗をかきやすい一方、皮脂腺が少ないので肌が乾燥しやすいのです」
ひび割れの要因
ガサガサの症状が悪化すると、ひび割れにまで進行することも…。「ひび割れするほどの状態はかなり注意が必要なサイン」と夏目さんは赤信号を出しています!ひび割れの原因とは一体何でしょうか?
「“摩擦”と“乾燥”に加えて、血行不良も一因に。年を重ねることで、血行不良や冷えといった代謝不良が引き起こされ、肌のターンオーバーも滞り、ひび割れの原因になります。足の指を触って、ひんやりとしている方は要注意です。
また、かかとが厚くなると気になって角層をむいちゃう人がいますが、本当にダメ!肌を傷つけてしまうだけです」
足の裏をツルツルにするフットケア法

足裏の角層除去方法
足裏のガサガサを解消するための、角層除去方法として、やすりやスクラブを使った手法が一般的。しかし、夏目さんによると「軽度の場合は、保湿ケアだけでもリカバーできます」とのこと!肌への摩擦やダメージが少ない、保湿ケアの角層除去方法を教えていただきます。
お風呂上りの保湿ケア
「お風呂上りの肌が湿っている状態でスタート。保湿効果の高いボディクリームを足裏全体にたっぷりと塗っていきます。
ポイントは塗り方。まず手に適量とり、両手のひらでクリームを温めます。次に、肌を磨くようにクルクルと手のひら全体を使って足裏になじませます。しばらくなじませていると、肌にツヤがでてきます。肌がピカピカになるぐらいまで塗るのがポイント。
最後に足裏を手のひら全体で包み込みます。手のひらで湿布をするイメージです。そのまま30秒ぐらいじっとして、浸透力を高めましょう」
ケアはお風呂上りの、肌が湿っているときに行うと、浸透力が増して効果的です。時間が経った肌には浸透しにくいです!また、冷たい手で塗布すると浸透力が半減してしまうので注意してくださいね。
ひび割れケア
保湿ケアだけでは除去しきれない場合は、夏目さんが伝授するスクラブを使った除去方法にトライしてみてくださいね。
「浴室で、うるおい成分の高いスクラブを使って優しく角層ケアをします。手のひらを使って、顔を洗うように優しく。専用のやすりやナイロンタオルでゴシゴシこすっては肌を傷つけるだけなので注意してください。
スクラブをしたら、ある程度角層は落ちます。ただ、ひどい場合は1回のスクラブで解消できないので週に2~3回を目安に行ってみてください。肌の負担を減らすため、少しずつ角層を落としていきましょう。スクラブ後は、保湿ケアをしっかりと行って」
角層除去の注意点
保湿ケア、ひび割れケアを行うベストタイミングはお風呂上りです。その理由は、「皮膚に水分があるから。湯船に入るのがベストですが、もしシャワーだけの場合は足湯や蒸しタオルなどで肌に水分を入れてあげましょう。乾いている状態だと浸透が足りません。ちなみに、顔のスキンケアも洗顔後すぐの状態で行うと化粧水の浸透がよくなりますよ」と夏目さんが説明してくださいました。
また、ひび割れケアを頻繁に行うのはNGのよう。「肌には28日周期のターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)がありますから、そのリズムを考えながら角層ケアを行いましょう。ガチガチに硬くなったかかとならば、週に2、3回取り入れる必要がありますが、普段の角層ケアであれば1週間に1回行えば十分です」
過剰なケアは角層を薄くして、その他の肌トラブルを招いてしまう可能性もあるため、ケアの頻度は夏目さんのアドバイスを参考に行うようにしてくださいね。
最重要ポイント! 角層除去後のフットケア

保湿が最優先
角層除去を行った肌は、実はかなり過敏な状態。フットケアで肌を守ってあげることでツルツルスベスベのかかとが生まれるのです。そんなフットケアで最優先すべきは、保湿です!夏目さんに、かかとの保湿ケアTIPSを詳しく伺います。
Tips1:靴下をはいて寝る
「とてもオススメで私も実践しています。保湿ケア後、すぐに靴下をはきましょう。マスクのような役割で、うるおいを逃がしません。冷え予防にもなるので、一石二鳥ですね。
ただ、夏場は暑く蒸れやすいので、通気性のいいシルクなどがオススメ」
シルクの靴下は通気性がよく、肌にも優しいです。ナイロンや化繊、ごわごわしたコットンは、肌の摩擦になるため避けた方が良さそうです。日中も靴下は有効なのでしょうか?
「角層ケア後の肌はかなり敏感な状態のため、肌を保護するためにも靴下、ストッキングなどをはいてください。どうしてもサンダル!という場合でも、角層ケアをした翌日は避けましょう」
Tips2:化粧水・クリームをたっぷり使う
「乾燥が深刻な場合に有効です。プチプラでも構いませんので、まずは化粧水をたっぷりなじませてうるおいを補給しましょう。肌が柔らかくなったところでクリームを。その際、1度塗りではなく、ちょっとベタつくかなぐらいで2、3回となじませてあげるのがコツ」
夏は顔用とは別に、フットケア用の化粧水・クリームを揃えておくのがいいかも。惜しまず”たっぷり”使うことがポイントのようです。
「毎日保湿をする。コレが本当に大切なこと!摩擦も原因ではありますが、乾燥も角層を硬く、厚くさせてしまう原因です」
Tips3:パックをする
「化粧水もしくは乳液を使ったコットンパックがオススメ。たっぷり浸したコットンをかかとにあてて、3分放置するだけで赤ちゃんのようなふっくらとした肌がよみがえります。
それから、かかと用のパックを活用するのもいいですね。」
Tips4:ワセリンを塗る
「乾燥やガサガサがひどい時には、ワセリンを。ベタつくのでテクスチャーはよくないのですが、保湿効果は最強。特に、角層ケアをして肌が敏感な状態のときは、ワセリンをたっぷりと塗りましょう」
毎日の保湿ケア、週1回程度の角層除去、シルクの靴下を味方に習慣づければ、思わず触れたくなるようなツルツルスベスベのかかとを、夏の間ずっとキープできるはず!美は細部に宿るもの。パーツケアに手を抜かず、美しいかかとで素敵な夏を過ごしてくださいね。