手には年齢が現れる…!? 正しいハンドケアをマスターして若々しい手を取り戻す
最近、手荒れ悩みが加速していませんか?もともと手肌のトラブルは季節の変わり目や乾燥する冬に起こりやすいですが、今季は手洗いやアルコール消毒による要因も背景にあると、美容ライターの遠藤 幸子さんは教えてくださいます。
放置してしまうとトラブルは悪化し、どんどん老いた手へと進行してしまうことも…。すべすべ手肌を手に入れるため、日常のハンドケアや週1回のスペシャルケア、簡単にできる予防策を遠藤さんに指南していただきましょう!
目次
手荒れの原因
手荒れの主な原因
そもそも、なぜ手荒れに悩む人は多いのでしょう?体のパーツの中で最も使うことが多く、洗浄の頻度も高いですが、日常生活の行動で手荒れを引き起こす主な原因とは何か、遠藤さんに伺います。
「手荒れは、乾燥や水仕事、摩擦のほか、ハンドソープや洗剤などが刺激となって肌のバリア機能が低下することによって引き起こされるのが一般的な原因です。
また、夏は手汗が原因となって手が荒れることもあります。そのような外的な要因のほか、アトピーなど内的な要因で手荒れが引き起こされることもあります。
昨今、ウイルス対策で手を洗う機会やアルコール消毒をする機会が格段に増えましたよね。このことも肌のバリア機能を低下させて手荒れを招く要因になっています。手洗いとアルコール消毒を同時に行うことも、手荒れのリスクを高くしています。」
年齢が現れる、手のシワ・たるみの原因
手は年齢を示すバロメーターだと呼ばれることもあるほど、加齢によって変化する部位でもあります。年齢を重ねることで手のシワ・たるみが増えるのはなぜですか?
「血行不良が大きな要因です。血管の約99%は毛細血管ですが、加齢とともに減少するため年齢を重ねていくと血液が隅々まで行き渡らなくなります。その結果、栄養や酸素が行き届かず、老廃物の回収も遅れ、特に末端に位置する手の老化に繋がります。また、紫外線を浴びることによる蓄積も関係しています。
さらに手が荒れている状態というのは肌のバリア機能がかなり低下しているため、シワやたるみといった肌の老化を促進させる原因になります」
部位別手荒れケア
上記で、手荒れのケアを怠るとますます肌のバリア機能が失われ、加齢による老化が現れやすくなることが分かりました。さまざまな要因から手を守り、トラブルを解消するためのハンドケアについて教えてください!
手の甲
「手を洗ったり水仕事をしたらしっかりと水気を拭き取って、すぐにハンドケアすることが大切です。先に化粧水を浸透させてからハンドクリームやネイルオイルを塗ると効果絶大です。
化粧水により角質層を水分で満たして保湿できるため、肌が柔らかくなりハンドクリームがより浸透しやすくなります。また、ハンドクリームの成分を肌に行き渡らせるのにも効果的。この時使用する化粧水は浸透がスピーディでベタつきにくい、とろみがないタイプがオススメです。
その後、手の甲にハンドクリームを取り出したら、優しく手や指の隅々にまでマッサージしながらなじませていきます。この時、こすらず優しい力加減で塗ることが大切です」
手のひら・指
「両手の甲を塗ったら指1本1本を回し塗りするように塗り、最後に手のひらを合わせるように塗るとバランスよく塗ることができます。事務仕事などをする際に手のひらのべたつきが気になる場合には、軽くティッシュオフしてもOK」
爪・指先
「爪や指先は荒れやすいパーツなので専用のネイルオイルなど、ケアアイテムでこまめに保湿することをオススメします。甘皮の部分に塗って反対側の手の親指でマッサージするように爪や指先になじませましょう」
すべすべ手肌を維持するハンドケアTIPS
ハンドクリームの選び方
手荒れケアに不可欠なハンドクリームを選ぶ際、どんな成分が配合された製品だと効果的でしょうか?
「オススメの成分は、特にヘパリン類似物質や尿素、ワセリン。このほか、セラミドやヒアルロン酸、ミツロウなどの保湿成分が多く配合されているものもハンドケアに適しています。
ヘパリン類似物質は体内にあるヘパリンと似た成分で、保湿効果や抗炎症作用に優れているほか、血行促進作用があってターンオーバーを促進する効果もあります。
また尿素もターンオーバーを促進する効果があるほか、そもそも人が持つ成分なので安全性が高く、保湿力があります。
ワセリンは皮ふ科でもよく処方される持続性の高い保湿剤で肌にやさしく、油分で肌を保護する効果が期待できます。セラミドやヒアルロン酸、ミツロウは保湿することで乾燥を防いでくれます」
男性のアイテム選び
手荒れは男性にも共通した悩みのはず。必要なケアは性別関係ないものの、男女では好みが異なるため、男性に向けたハンドクリームの選び方アドバイスを遠藤さんに伺いました。
「ベタつくものが苦手な男性が多いはず。そんな人は日中と就寝前とで使用するアイテムを使い分けるのがオススメです。日中はサラッとした軽いテクスチャーのものを使用し、就寝前は多少重めのテクスチャーで保湿力が高いものを使うと、無理なく続けられて効果的です」
スペシャルケア
顔のスキンケア同様、手もハンドクリームによる保湿ケアのほか、週に1回程度のスペシャルケアでトラブル解消と予防を心がけたいもの。遠藤さんに、スペシャルケアTIPSを教えていただきます!
1、スクラブで角層除去
「ぜひ取り入れて欲しいのが角層ケア。スクラブを使い、古い角層を除去することで肌のターンオーバーを助けます。また、ハンドクリームなどの浸透をよくする効果も期待できます。
ただし、スクラブが刺激になってしまうこともあるので、マイルドな使用感のものを選び、こすらずに優しい力加減で行うことも大切です。肌があまり強くないと感じる人や手荒れが気になる場合にはハンドソープに混ぜて使うといいでしょう」
2、手作りハンドパック
「ハンドクリームにオイルを混ぜて、簡単ハンドパックに。塗布後、上からラップをして、しっかりと成分を浸透させることで効果を実感できるはず。
また、使い捨てのビニール手袋などをはめてお湯で温めると効果が倍増。この時手首はお湯が入らないようにゴムやリボンなどでやさしく縛って、密閉させおくのが大事なポイント」
手荒れ予防策
ハンドクリームによる保湿ケアと週1回のスペシャルケアで手荒れが改善されたら、悪化させないための予防策を。
「予防には手袋を活用してみてください。洗剤を使う時にはゴム手袋をはめることを習慣化すると手荒れを引き起こしにくくなります。就寝時にもオススメですが、その場合はシルクや綿といった通気性のいい素材を選びましょう。手袋をはめる前には必ずハンドクリームなどで十分なケアを忘れずに。
日中は紫外線対策が大切です。室内で過ごす日でも、できるだけ手にも日焼け止めを塗るのがおすすめです。
手を洗う度に日焼け止めを塗るのが面倒な人は、紫外線防止効果のあるハンドクリームや手袋を使うと予防できるはず」
手洗いやアルコール消毒が日常において必要なのと同じく、手荒れケアも重要。手洗いとハンドケアはセットだと考えて、手荒れトラブルを回避して、ハリのある手肌をキープしてくださいね!