手荒れ原因と予防策を徹底追及! 正しいハンドケアで手から美人に
しっかりケアしているつもりでも、繰り返される手荒れ…。秋冬はハンドクリームが手放せない女性も少なくありませんよね。昨今では手洗いやアルコール消毒を行う機会も増えており、手荒れ悩みは加速する一方です。
「手荒れを解消するためには症状に合わせたハンドケアを」と提案するのは、美容ジャーナリストの城後 紗織さん。ハンドクリームを使った基本のハンドケアから、自宅にある食材で簡単にできるスペシャルケアまで、手荒れ悩みの改善と予防策をご紹介します!
目次
手荒れの原因
手荒れはなぜ起こる?
他のボディパーツには問題がなくても、手荒れだけ繰り返し起こるという人もいるのではないでしょうか?手荒れには、特有の原因があると城後さんが教えてくださいます。
「手のひらには皮脂腺がなく、手の甲も顔に比べて皮脂腺が少ないという特徴があります。また、手は外気に直接さらされているうえに、水などさまざまなものに触れるパーツ。
外気の乾燥や手洗い、水仕事などで皮脂膜が薄くなると、肌を保護するバリア機能が低下し、水分が蒸発しやすい状態になります。同時に、外的刺激によるダメージも受けやすくなるため、手荒れを起こしやすくなるのです」
昨今はウイルス対策としてアルコール消毒をする機会が増え、それが手荒れの原因となることも多いよう。
「アルコール消毒を行うと、アルコールが揮発する際に皮ふの水分も一緒に失われてしまうため、手荒れの原因となる乾燥を引き起こしやすくなります」
症状別手荒れの原因
手荒れと一言に言っても、その症状はさまざま。早い段階でケアを行い、悪化を防ぐためにも、城後さんに一般的な手荒れ症状について伺いました。
カサつき
まずは手荒れの初期症状として現れるカサつきから。
「空気の乾燥、気温の低下、水仕事などで皮脂が失われ、角層の水分量が減少した状態。肌表面がカサカサして、粉が吹いているように見えることも」
ゴワつき
「乾燥が進むと肌のターンオーバーが乱れ、古い角層がうまくはがれ落ちずに肌に留まり続けます。その結果、皮ふが硬くなってゴワゴワした状態になります」
ヒリヒリ痛み
カサつき、ゴワつきを感じつつさらに乾燥が進むことで現れるのが肌にヒビが入ヒリヒリと痛む状態。
「皮ふの弾力性が失われて角層に亀裂が入り、ひび割れたようになります。亀裂がより深くなり、赤くはれたり出血を起こした状態をあかぎれといいます。かゆみや湿疹が生じている場合は皮ふ科を受診することをおすすめします」
手荒れのケアと予防策
ハンドクリームの選び方
手荒れ改善のためにハンドクリームを使ったハンドケアは一般的。しかし、ハンドクリームにはさまざまな種類があり、配合されている成分も大きく異なります。城後さんによると、ハンドクリームの効能を最大限に活かせるよう、症状に合わせてハンドクリームを選ぶことが大切なようです。
カサつき
「セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸、シアバターといった保湿成分入りのハンドクリームでこまめにケアして、皮ふに潤いを与えましょう」
ゴワつき
「硬くなった皮ふを柔らかくして肌の保水力を高める尿素配合のハンドクリームがオススメ。ただ、尿素は肌の状態によって刺激を感じることもあるので、肌がなめらかになったら保湿系のハンドクリームに切り替えて」
ヒリヒリ痛み
「乾燥が進んで亀裂が入ったひび割れの状態には、血行促進効果があり肌の新陳代謝を高めるビタミンE配合のハンドクリームがオススメ」
症状別ハンドケアのポイント
顔のスキンケア同様、手も症状に合わせたハンドケアを行うことで手荒れの改善・予防へとつながります。乾燥が厳しくなるこれからの季節、手荒れで悩むことがないように、毎日行う基本のケアから症状に合わせたスペシャルケアまで城後さんに詳しく教えていただきます!
基本のハンドケア
「ハンドクリームをパール粒ほど(説明書きがあればその使用量に従って)手の平に出し、両手で温めてから手のひら全体へと広げて塗っていきましょう。関節のしわや爪のまわりまで、指で丁寧に塗ることを心がけて」
塗る頻度としては、一日何回どのようなタイミングで塗るのがベストですか?
「手洗いのたびに塗るのが理想。難しい場合は仕事や家事の合間の休憩タイムなどを利用して、こまめにケアしましょう。寝る前のケアは習慣化するとよいでしょう。」
粉吹きやカサつきを感じる時
カサつき、粉拭きなどの症状が現れたら、週に一回ティッシュパックを取り入れるのがオススメ。
<手順>
1. 手の甲にティッシュペーパーをのせて、その上から化粧水をまんべんなくスプレーします。スプレー式化粧水が便利でオススメ。手肌が透けるくらい、しっかりと湿らせて。
2. 指と指の間のティッシュペーパーに、ハサミで切り込みを入れます。切り終えたら、指にぴったりと巻きつけます。
3.使い捨てのポリエチレン手袋をはめ、手首を輪ゴムで固定します(手袋がなければビニール袋でも代用可)。体温で蒸されて化粧水が浸透していくのがわかるはず。
4. 3分経ったら外してパック終了。仕上げにハンドクリームを塗ってくださいね。
角層が溜まってゴワつきを感じる時
カサつきよりも乾燥が進行してゴワつきを感じる時には、古い角層を除去するハニーシュガースクラブでハンドケアを。使用する砂糖は、溶けやすく使用感がマイルドなものを選んでくださいね。
<手順>
1. はちみつと砂糖を各小さじ2杯ずつ容器に入れ混ぜ合わせます。
2. 1を手の甲にのせ、指でくるくると軽く円を描くように30秒ほどマッサージします。指の関節まわりはとくに念入りに。
3. 最後は、ぬるま湯で洗い流しましょう。その後、ハンドクリームで保湿するのも忘れずに。砂糖で角層を落としつつ、はちみつの保湿効果でしっとり、すべすべになります。
ハンドストレッチ
手肌のスキンケアとは直接関係なさそうに見えるハンドストレッチですが、「血行を促進させることは肌の新陳代謝を促すことにつながり、手荒れ予防や美しい手肌づくりにも有効です」と語る城後さん。
「パソコンやスマートフォンの操作など、私たちの日常生活では物を“握る”動作が増えているため、手も指もこわばりがち。マッサージやストレッチで筋肉の緊張を和らげ血流を促すことで、手首から指先までスッと伸びる美しい手を作ることができます」
<手順>
1. 両手を組み、手首を回して筋肉をほぐし、血流を促進します。
2. 右の手のひらを上に向けます。左手で、右手の指を握り、指を下に引っ張りながら手のひらを前に伸ばします。そのまま10秒キープ。反対の手も同様に。
手荒れ予防対策
手洗いやアルコール消毒といった、日常生活の動作によって引き起こされる原因が大きい手荒れ。手肌への負担を軽減して、手荒れを予防できる方法はありますか?
「熱いお湯で洗うと、肌にとって必要な皮脂が奪われやすくなります。人肌程度のぬるま湯で洗いましょう。ゴシゴシこすり過ぎないのもポイントです。
手を洗った後、ささっと水気を切るだけだと、手に残った水分が蒸発するときに肌の水分まで一緒に奪われてしまい、乾燥を加速させてしまいます。タオルやハンカチで指と指の間の細部まできちんと水分を拭き取るようにしましょう」
手洗いの他に、お皿洗い等の家事も日常では欠かせない作業の一つ。洗剤が手肌の刺激になることもありますが、手荒れを防ぐ注意点を教えてください!
「界面活性剤は手荒れの原因の一つ。洗剤を使って家事をする時は、ゴムやビニールの家事用手袋を使いましょう。お湯を使って食器などを洗うときは、あらかじめ手にハンドクリームを塗っておき、その上からゴム手袋をすると、パック効果で保湿成分が浸透しやすくなり一石二鳥です」