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敏感肌スキンケア

何を使うかよりもどう使うかが鍵! 正しいスキンケア作法

紫外線量が増え、肌が揺らぎやすい季節。気候は最高なのに、肌の調子はイマイチ。なんてことも…。揺らぎやすい季節こそ、スキンケアは作法が肝心! 今あるアイテムをもっと効果的に使いこなすためのスキンケアのハウツーをAll About「スキンケア・化粧品」ガイドの夏目円さんに伺いました。

今時期の肌は、夏トラブルの前哨戦! まずは日々のケアを見直すチャンス!

5月は初夏というよりも、肌を取り巻く環境としてはむしろ夏。気温の上昇ともに、肌もすでに夏のトラブルが起こり始めます。たとえば、過剰な皮脂分泌によって、テカリや毛穴汚れ、または、肌荒れや吹き出物ができやすくなります。加えて、紫外線量も増加してくるので、肌にとっては過酷な季節。だからこそ、日々のスキンケアで、日中受けたダメージをリセットすることが大切になってきます。

まず、見直して欲しいのが、基本のスキンケア。この時期意識すべきお手入れは、以下の4つです。

(1)洗顔を見直すこと。
洗顔の目的は、肌上の皮脂や角質を取り除くこと。とにかくやさしく洗うことが大切です。肌をごしごしこすると、肌表面は傷つきます。キメが乱れ、角層のトラブルの原因にも! さらには、こすることで色素沈着を引き起こし、シミの原因にもつながります。力は最小限にやさしく、そのためにも泡をたっぷり泡立てましょう。すすぎの際は、熱いお湯は肌の乾燥を招くため、人肌程度のぬるま湯36℃ぐらいが適温です。フェイスラインなどは、特にすすぎ残しをしやすいので、両手のひらを使って顔全体に触れながらしっかりと洗うことが大切です。

(2)角質ケアを行うこと。
皮脂が過剰分泌しやすい時期は、角質ケアを取り入れるのが効果的です。ふきとり化粧水や角質ケア美容液で、洗顔後すぐの肌を整えましょう。このひと手間でざらつきやくすみが晴れて、トーンアップした明るい肌が手に入ります。

(3)保湿を強化すること。
べたつくからと、油分アイテムを敬遠する人も多いと思いますが、それはNG! 化粧水のあとは、乳液やジェルなど白濁した油分アイテムがこの時期の肌にはぴったりです。手の平でなじませてから、顔全体に広げましょう。

(4)シートマスクなどのスペシャルケアを取り入れること。
過剰な皮脂や汗などで、保湿を軽んじがちな季節ですが、実は紫外線ダメージでカラカラに乾いてしまっているのがこの時期の肌! 週末などは保湿力のある塗るマスクや、シートマスクなどでスペシャル保湿を取り入れましょう。

お作法を見直して、紫外線に負けない美肌作りを

せっかく見直した日々のお手入れ、もっと効果的なものにするためには、スキンケア作法が欠かせません。同じ化粧品でも使い方を誤れば効果は半減してしまうことも…。そんな風にお手入れのムダを省くための、基本のお作法をご紹介します。

◎肌の大敵「摩擦」には泡!
肌にとって紫外線の次に大敵とも言えるのが「摩擦」です。ゴシゴシこすると、キメが乱れ、角層のトラブルの原因に! さらには、こすることで色素沈着を引き起こし、シミの原因にもつながります。中でもゴシゴシしがちなのが洗顔です。洗う際の力は最小限にやさしく、そのためにも泡をたっぷり立てて、その弾力で肌をすべらせるくらいで十分です。

◎手のひらは温度計でありアイロン! スキンケアの最重要ツール
お手入れの際、指先だけでクリームなどを塗ったりしていませんか? スキンケアで大切なのは、手のひらをしっかりと使うことです。まずは化粧水での水分補給のとき。手で肌を触ってひんやり吸い付くようなら、水分が十分に入り込んだサインです。足りないようであれば、化粧水を2度3度と重ねづけしましょう。

また、保湿では手のひらはアイロンとしての役目も。クリームなどを塗った後、両手の平でアイロンをかけるように圧を加えましょう。アイロンでスチームをあてるように、肌に油分がしっかり浸透し、滑らかな仕上がりになります。

◎小鼻、目元のパーツケアには薬指&中指が最適!
手のひらが万能ツールだとしたら、指先はパーツケアようの専用ギアです。小鼻や目元など凹凸があり、繊細なパーツには指先を使いましょう。皮膚の薄い目周りには、力がかかりにくい薬指の腹を。また、小鼻など面積の広い凹凸は中指を使ってしっかりとアイテムを塗り広げてくださいね。最後は手のひら全体でハンドプレスを忘れずに。

◎鏡はスキンケア力を高める必須アイテム!
メイクをするときはしっかり鏡と向き合うけれど、スキンケアのときは“ながら”で…という人も多いのでは? 何も見ずにつけてしまうと、案外雑にパパッと済ませてしまうもの。鏡はスキンケア効果を高めるためにも必要なツールです。また、鏡を見ながらお手入れすると、自然とゆっくり手元を動かすようになり、肌への摩擦を軽減できるという二次効果も! 日々の肌の変化にも敏感になってくるはずです。

ちょっとした心がけで、いつものスキンケアアイテムの効果を最大限に引き出すことができます。お手入れはアイテムに頼るのではなく、肌と向き合う時間だと捉えてください。ダメージを受けやすい季節だからこそ、効果も実感しやすいと思います。ぜひ実践してみてくださいね。

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取材協力 夏目 円(なつめ まどか) All About「スキンケア・化粧品」ガイド

20代から40代にわたる幅広い女性誌のビューティページを執筆。美容ライターとして14年のキャリアを生かし、メイクからスキンケア、ヘルスなど幅広いジャンルを担当する。とくに、旬のビューティトレンドに詳しい。