ヒゲ剃り後の肌荒れを解決! ヒゲ剃り負けも回避する基本メンズスキンケア
肌のお手入れは、身だしなみの一つとして男性にも浸透している昨今。特にメンズスキンケアに関心を持っている人も多いのではないでしょうか?なかでも、男性にとって必須とも言えるのがヒゲ剃り後のスキンケアです。基本中の基本ではあるものの、カミソリ負けや肌荒れを引き起こすなど、ヒゲ剃り悩みを抱えている人は少なくないようです。
多くの男性が抱える肌悩みを解決するため、今回は美容ジャーナリストの加藤智一さんのアドバイスとともに、基本メンズスキンケアについてご紹介します。
目次
ヒゲ剃り後の肌荒れ原因
ヒゲ剃りによって肌荒れが起こるメカニズム
肌荒れが起きる大きな要因は角層の破損にあります。角層は肌の表面にあり、水分を保ち、細菌が体内に入るのを防ぐ役割があります。これらの機能を果たすため、古い角層は約1か月周期で自然と剥がれ落ち、皮膚の中では常に新しい細胞が作られターンオーバーを繰り返すことで健康な肌が作られているのです。
しかし、誤った方法でヒゲ剃りをすると、カミソリがヒゲを剃るだけでなく角層まで剥がしてしまいます。これにより肌を保護する機能が働かず、肌の乾燥が進んだり、細菌が侵入して肌荒れを招いてしまうのです。アゴや口周りが乾燥したり、吹き出物が出やすいという人は、ヒゲ剃りが主な要因である可能性が高いでしょう。
肌荒れを招くNG行動
カミソリ負けの原因として一番多いのが、乾燥した状態でヒゲ剃りをしてしまっていること。洗顔後の乾いた肌に保湿をせず、カミソリを肌に向けてしまうと必要な角層がどんどん削られてしまいます。さらにヒゲ剃り後の肌も保湿しない場合、乾燥と肌荒れは悪化の一途を辿るばかりです。加藤さんは「シェービングそのものが肌に優しくないため、ヒゲ剃り前後の保湿ケア=“アンチダメージケア”が必要。プレシェービング・アフターシェービングを徹底することが、肌荒れを防ぐコツ」だと教えてくれました。
肌荒れ対策の“アンチダメージケア”
ヒゲ剃り前の“プレシェービング”
上記したように、ヒゲ剃り時は肌が乾燥した状態を避けて、しっかり保湿ケアを行ってから始めましょう。実際に、どんなアイテムを使うのが有効でしょうか?
「ヒゲ剃り前専用のプレシェーブローションでも構いませんが、カミソリの刃と肌の間に“クッション”を作るアイテムであれば、その役割は十分に果たせます。手持ちの乳液やオイル、保湿クリームなどだったらシェービング後にも使えて一石二鳥。マッサージするように塗り込むと、肌すべりがよくなるのでオススメです。
ちなみに私はT字カミソリの場合はシェービングフォームを、電気シェーバーの前には保湿オイルを使っています」
“プレシェービング”のコツ
一回のヒゲ剃りでしっかり深剃りできればヒゲ剃りの回数を減らすことができ、その分肌へのダメージは軽減されます。肌荒れ回避と深剃りに効果的な、“プレシェービング”のポイントについて加藤さんに教えていただきます。
「肌に余計な汚れがなく、しかも柔らかい状態に整えた方がヒゲを深剃りできるので、基本的には洗顔後にシェービングするのが適切です。手順としては、洗顔→プレシェーブケア(保湿ケア)→ヒゲ剃り→アフターケア。
ただし、汚れをオフしようと考えてスクラブ洗顔をしてからヒゲ剃りをすると、肌へのダメージが大きくなるので、ヒゲ剃り前のスクラブ洗顔は控えてください。スクラブ洗顔を行う場合は夜にするなどヒゲ剃りと時間をずらすのがお勧めです。
最近はデイリーユースできる、肌にやさしいタイプのスクラブ洗顔料もありますが、スクラブを強く顔に擦るように洗うとシェービングをした時に肌へのダメージが大きくなるので、肌に負担をかけないよう、優しくなでるように洗いましょう」
肌荒れ時のヒゲ剃りTIPS
肌荒れ時のヒゲ剃りは気が引けるものですが、ヒゲを伸ばす訳にはいかない…。肌荒れを悪化させないためにも、加藤さんのアドバイスを参考に、正しいヒゲ剃り方法を取り入れてみてください。
「T字カミソリ派の人は、一時的にT字カミソリの使用をやめて、電動シェーバーに変えましょう。なぜなら、T字カミソリは肌に刃が直接触れたり、ニキビや吹き出物にひっかかり、出血してしまう場合があるからです。電動シェーバーに変えて、乳液や保湿クリームなどのプレシェーブを施したうえで、吹き出物を避けてシェービングするのがオススメです。
もしも旅先などでT字カミソリしかない場合、肌の上を何度も往復させるとそれだけダメ―ジを与えてしまうので、鏡を見ながら丁寧に一往復で剃り切ることを心がけてください」
肌が喜ぶヒゲ剃り後のアフターケア
ヒゲ剃り後の“アフターシェービング”
ヒゲ剃りによってダメージを受けた肌には、しっかりアフターケアを施すことで角層を補修することができます。具体的にオススメのアイテムは?
「シェービング後は、化粧水+乳液や保湿クリームで肌をしっかり保湿&保護できるアイテムを塗布するのが理想的です。これからの季節は汗をかきやすいからといって、化粧水だけで終わらせてしまうと、保湿が足りず肌荒れすることがあるからです。必ず乳液や保湿クリームでケアを。ベタつきが気になる方は、軽い付け心地のジェルクリームを。
意外と忘れがちなのが髭剃り後は肌にダメージがある状態であること。屋外で過ごすことが多い日は日焼け止めを塗って肌を保護しましょう」
忘れがちなシェービングツールのメンテナンス
加藤さんは、ヒゲ剃りによる肌荒れを防ぐためにも、使用するシェービングツールのメンテナンスの重要さを教えてくれました。
「替え刃式のT字カミソリはもちろん、電動シェーバーもメーカーが推奨する方法で、定期的に刃を交換しましょう。剃り味が鈍くなった刃では、効果的に髭が剃れないだけでなく、肌への負担が増えてしまいます。さらに肌へのダメージは炎症を引き起こすだけではなく、痕になる傷をつけるリスクもあります。それほど、替え刃の交換など、定期的なメンテナンスは大切です」
大切なのは品質よりもメンテナンス
「替え刃は高級モデルになるほど高価格になりますが、定期的に刃を交換することがコスト的に厳しければ、ひとつ下の価格帯のモデルを購入したほうがベター。替え刃をすることを優先してください」と、加藤さんはツールの品質よりもメンテナンスの重要性を強調します。
ヒゲ剃り前後の保湿ケアとシェービングツールのメンテナンスを心得ておけば、肌荒れ悩みはかなり軽減されそう。メンズスキンケアの基本をおさえて、大人の男性としての身だしなみを整えてくださいね!