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UVケア

“うっかり”が命取り!? 日やけ後のアフターケアを極めよう

SPF50+・PA++++のハイスペックなUVプロテクターや、UVカット機能付きのヘアスプレー、日差しからのダメージを遮断する帽子や日傘。シミひとつない白肌にこだわる日本人は、あらゆるアイテムを駆使して紫外線と戦っています。

ところが、しっかり守ったはずの肌が、なぜかどんよりくすんでいる。髪はパサパサ、ボディの肌はゴワゴワ、一体どうして?

「それは、日やけ後のケアがきちんとできていないせいかもしれません。強い日差しを受けた肌は、言わば軽いヤケド状態。それなのにいつもどおりのケアに終始していれば、肌や髪が思うようにキレイにならないのは当然のこと」と教えてくれたのは、美容ジャーナリストの城後紗織さん。

透明感溢れる肌、しっとりツヤめく髪、しなやかなボディをキープしたいなら、UVケアとアフターサンケアはセットで考えることが大切なよう。後の祭りにならないよう、今からでも間に合う正しいアフターサンケア術を城後さんが指南します。

きちんとアフターサンケアしないとどうなる?

地表に届く紫外線のうち、波長が長いUVAは肌の奥深くまで到達し、長い時間をかけてじわじわと肌に悪影響を及ぼします。

「顔の肌は化粧下地などでしっかり守っているのに、ボディは少しくらい焼けてもいいや……なんて対策を怠っていると、手の甲やデコルテのシミ、首のシワが現れやすくなるので要注意! 手や首もとのエイジングサインは、顔以上に見た目年齢が老けて見えがちなので気をつけて」

また、いちばんアフターケアを忘れがちなのが髪と頭皮。

「紫外線を浴びると、髪表面のキューティクルを構成しているタンパク質が変性し、破壊され、髪内部へのダメージに直結。パサついて指どおりが悪くなる、ツヤがなくなる、枝毛・切れ毛が発生する、ヘアカラーが褪色する……といった、髪印象を老けさせるさまざまなサインが現れ、スタイリングも決まりにくくなります。さらに、頭皮は肌と同じように日やけしやすいため、いつものケアだけで済ませていると、薄毛や抜け毛の心配も」

正しいメソッドでトラブル回避! パーツ別アフターサンケア術

●顔&ボディ

「肌やボディのほてりを鎮めたいときは、ガーゼでくるんだ保冷剤や冷たいおしぼりなどで肌をクールダウン。ある程度炎症がおさまったら、今度は徹底的に水分を補給しましょう。

低刺激性の化粧水を手のひらにたっぷりと取り、顔を優しくなでるようになじませて。コットンを使ってもOKですが、強いパッティングは禁物。摩擦を起こさないよう化粧水をたっぷり含ませ、軽く押さえるように意識して。水分をたっぷり送り込んだら、低刺激性のクリームやワセリンなどで保護することもお忘れなく。パックなどもおすすめです」

いつまでも熱をもっている、ヒリヒリして痛い、水ぶくれができているなどといったサインが現れた時は、すみやかに皮膚科を受診しましょう。

●髪&頭皮

「頭皮が赤くなるほどほてっている時は、冷水シャワーや保冷剤などで冷やして鎮静。赤みが引いて落ち着いてきたら、頭皮用美容液やオイルなどでしっかり保湿しましょう。髪がパサついてしまったら、トリートメントやパックで集中ケアを。

トリートメントを髪にまんべんなく塗布した後、蒸しタオルで頭を包み、そのまま湯船に浸かって10分。スチーム効果で髪のキューティクルが開き、トリートメントの浸透がアップします」

うっかり焼け後、ダメージを悪化させるNG行動とは?

日やけをしてしまった後、一刻も早く肌を白くしたいからと、ピーリングやスクラブなどに手を出すのはご法度!!

「炎症が落ち着くまではとにかくスキンケアは鎮静を最優先にし、本格的な美白ケアは我慢。ほてりや赤みが落ち着き、肌の受け入れ態勢が整ってから美白化粧品を使えば、日やけが定着するのを食い止められるはずですよ」

生活習慣で、うっかり焼けに強くなる!

毎日の食事やお風呂など、ちょっとしたコツで紫外線ダメージに負けない肌や髪を目指すことができるそう。

「毎日の食事には、抗酸化力の高いビタミンCを多く含む食材を。フルーツならレモンやイチゴ、キウイ、野菜ならブロッコリーやじゃがいもなどが摂り入れやすくておすすめです。アサイーやマキベリーといった注目のスーパーフードを味方につけたり、仕事中や休憩タイムの飲み物を、ビタミンCが豊富なローズヒップやハイビスカスのハーブティーなどに切り替えるのも◎」

さらに、お風呂が苦手な人も、少しでも湯船に浸かるようにすると、肌内部のメラニンが排出され、透明感を取り戻しやすくなるのだとか。

エイジングケアやカラーリング、ボディピーリングといったアグレッシブなケアは、この時ばかりはお休みを。焦らず保湿&鎮静に専念して、お手入れの効きの良い健やかな素肌を目指しましょう!

取材協力 城後 紗織(じょうご さおり) 美容ジャーナリスト

美容ジャーナリスト。大学在学中より、女性誌編集スタッフとして執筆活動をスタート。独立してキャリアを重ねる一方、出産後の多忙な経験から時間をかけずにキレイになれる美容法を追求。著書「時短メイクbeauty」をはじめ、雑誌やWebを通じて独自の時短美容テクを発信中。中国留学経験もあり、漢方にも詳しい。