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エイジングケア

ササッと済ませるのはOUT! 美肌につながるトレーニング後の肌ケア術

気温も湿度もほどよく過ごしやすい秋。運動習慣があまりない人でも、外に出てからだを動かしたくなる季節ですよね。紫外線や皮脂、汗の量が減るため、肌への負担は少なくなるものの、スキンケアを怠ると、夏以上に肌悩みが増えていく可能性が……。

スポーツを楽しみながら透明感のある美肌をキープし続けている美容ジャーナリスト・小田ユイコさんが、トレーニング後の正しいスキンケア法を特別にレクチャー。トレーニング後の肌のことから、ワンランク上の美肌へ導くスキンケアのコツまで、たっぷり教えていただきました。

トレーニング後は、肌をレベルアップさせるチャンス!でも、すぐにケアをしないと正反対の結果に……?

週1〜2回のランニングと週1の加圧トレーニングを習慣にしているという、アクティブ派の小田さん。“からだを動かすこと”がライフワークになってから、肌にたくさんのうれしい変化が現れたと言います。

「からだをしっかり動かすと、血流が良くなって、肌のすみずみにまで水分や栄養分が行き渡ります。そのため、肌のうるおい感がアップしたり、目の下のクマ、くすみ感が気にならなくなったりと、たくさんの美肌効果を実感できるようになりました。それから、以前は汗をかきにくい体質だったのですが、定期的な運動で汗をかけるように。トレーニング後は、老廃物がすっきりデトックスされるので、肌も体も軽くなるのがうれしいですね」と小田さん。

いつでも透明感とハリのある美肌をキープしていられる秘訣は、コンスタントな運動習慣によるところが大きいよう。トレーニング後は美肌をレベルアップさせるチャンス……と言えそうですが、でもそれは、トレーニング後に“適切なスキンケアができていれば”、の話。

「トレーニングをすると汗や皮脂が大量に出るため、すぐにケアをしなければ、当然肌トラブルは進みます。私のように屋外でランニングをするなら、なおさら。紫外線を吸収した日やけ止めや大気汚染物質や花粉のついたファンデーションに酸化した汗・皮脂が混ざり合い、それが肌に刺激を与え、トラブルの引き金に。毛穴も詰まりやすくなってしまいます。それから、年に1~2回、ハーフマラソンに挑戦しているのですが、やはり紫外線ダメージは感じますね。放っておくとシミやシワが進んでしまうので、その後のケアにはいつも以上に気を遣っています」(小田さん)

トレーニングによる美肌効果を生かすには、からだを動かした「直後」と「夜」のケアをしっかりと!

血流促進、新陳代謝アップ、デトックスという運動効果を、無駄なく美肌につなげていくためには、トレーニング「直後」と「夜」のケアがポイントに。

まずは、お手入れに入る前に、トレーニング後に使うスキンケアアイテムの見直しから。

「トレーニングをした日は、1日に何度も洗顔することになるので、できればW洗顔不要のクレンジングや、肌に優しいタイプの洗顔料を選び、洗いすぎによる肌への負担を軽減して。運動で体が活性化し、肌の修復力も高まっているので、夜用美容液やクリーム、スリーピングマスクなど、修復力アップが得意なアイテムを投入するのもおすすめです」(小田さん)

トレーニング「直後」は、スピーディな洗顔と保湿がカギに。

「ジムなどで日中、トレーニングをした場合には、洗顔をして、すみやかに汗・皮脂を洗い流しましょう。メークをしていた場合は、もちろんクレンジングからきちんと行って。汚れを落としたら、化粧水でしっかりうるおし、乳液、クリームなどの油分でフタを。両方を兼ねたワンステップケアジェルでもOK。これで皮脂による酸化や大量発汗による乾燥を防ぐことができます。まだ陽があるうちなら、最後に日やけ止めを塗るのも忘れずに」(小田さん)

運動した日の「夜」は、肌のバリア機能を守りつつ酸化を防ぐケアを。

「ジム帰りにメークをした場合は、しっかりクレンジングを。ノーメークで帰ってきた場合も、帰宅途中でさまざまな付着物が肌についてしまっているので、洗顔料できちんと洗顔しましょう。化粧水を使う前に、ブースター効果のあるミストや美容液で洗顔後の肌を整えると、洗いすぎによるバリア機能のダウンを防ぐことができます。ハードな運動をしたときは、抗酸化作用のある成分を配合した美容液などを選び、活性酸素の発生を防ぐこと。その後は、クリームなどいつもどおりのお手入れを」(小田さん)

トレーニング後の回復スピードをUPさせるインナーケアでさらに美肌に!

言うまでもなく、美しい肌は健やかなからだから育まれるもの。だからこそ、トレーニング後の食事にも意識を向けて。

「壊れた筋肉や骨組織がしっかり再生するよう、肉・魚などタンパク質はしっかりと摂取。また、酸化を防ぐため、アスタキサンチンやビタミンCを含む食材も積極的に摂るようにしています。体の疲労回復を助けるプラセンタのサプリメントも欠かせません。スキンケアと食べ物の両輪が整ったことで、長年わずらっていた敏感肌も克服。目立ったシワ、シミも現れずにここまで来ています」(小田さん)

また、運動しすぎは活性酸素の発生や体に負担をかけることにもつながるので、「やりすぎないこと」も大切、と小田さん。適度な運動習慣と適切なスキンケアをマスターして、美肌も美ボディも叶えましょう!

text/Naomi Sakai

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取材協力 小田ユイコ(おだ ゆいこ) 美容ジャーナリスト

出版社で女性誌編集を経て独立。集英社『マキア』の立ち上げに携わるなど、数々の女性誌・美容誌にて活躍。30年に及ぶ美容記者としての知識と経験から、メーク、食、メンタルケア、アンチエイジング医療と、美容全般に精通。豊富な知識と圧倒的な取材力にもとづく説得力ある美容理論&解説にも定評。