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敏感肌スキンケア

あなたの疑問は? 大人ニキビの疑問・質問に全部お答え!

大人の肌トラブルといえば「シミ」「シワ」「たるみ」が代表的ですが、意外に多いのが「大人ニキビ」。「病院で治療するまでにはいたらないけれど、なかなか治らない」「生理前になると必ずできる」「社会人になってニキビができるようになった」など、その悩みはさまざま。今回はニキビにまつわる疑問・質問を、美容と食の面からプロに答えていただきました。

Q1:大人になってもニキビが無くならないのはナゼ?

A1:大人ニキビの元凶はいろいろとありますが、ストレスも大きな要因
(奈部川貴子さん)

メンタルストレスなどの副産物として血液中の男性ホルモン濃度が高くなり、男性ホルモンが増えると皮脂分泌量も多くなり、脂を餌にしているニキビ菌も増殖するため、どうしてもニキビができやすい状況になるようです。

またストレスの多い生活をしていると角層が厚くなり、毛穴が閉じやすくなります。特にアブラっぽい肌質ではないのにニキビができる人は、角層が厚くなって毛穴が閉じてしまったためにニキビになるパターンが多いと思います。
ほかには、生理前の黄体期に多くできたり、最近は大人ニキビと腸のコンディションについても取り沙汰されています。

Q2:小さなニキビならつぶしてもいい?

A2:NO。つぶさないほうがいいですね
(水井真理子さん)

ニキビはつぶさないほうがいいでしょう。小さいものなら、小さいうちに……にと思いがちですが、小さいニキビならスキンケアでなくなることもあります。自分で無理につぶそうとするとかえって、大きくなることもありますし、後に残ってしまうこともあります。

Q3:白ニキビ、赤ニキビ、どっちがタチが悪い?

A3:両方タチが悪いと思いますが、赤ニキビのほうが辛いです
(奈部川貴子さん)

角層が厚くなったり、皮脂の分泌が過剰になったりで結果的に毛穴が閉じてしまうと、空気が大嫌いなニキビ菌が皮脂をエサに増殖します。
ニキビ菌は「リパーゼ」という酵素をつくり出し、皮脂を中性脂肪(トリグリセリド)と遊離脂肪酸に分解し、この遊離脂肪酸が毛穴の壁を刺激したり破壊して炎症が悪化していきます。

一度毛穴の壁がやぶれると、そこから真皮内に吹き出た内容物がさらにニキビの炎症を悪化させます。炎症が悪化すると赤く腫れ上がって、痛みがともなうだけでなく、肌が色素沈着を起こしたり、クレーター跡を残す危険性があります。赤ニキビは痛みがあったりで非常につらい状態だと思います。繰り返しできたり、なかなか治らないというようでしたら、皮膚科を受診することをおすすめします。

Q4:生理前になるとニキビが増えてしまうのは?

A4:からだの変化、代謝の低下などさまざまな要因が重なるタイミングなのです
(水井真理子さん)

生理の2週間ぐらい前になると、黄体ホルモンの影響で肌が敏感になっていきます。肌の水分量が減り、乾燥傾向に。身体はため込むようになるのでむくみなども起きやすく、巡りが悪くなります。また、代謝が落ちている大人の肌は乾燥などの原因で角質が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなっています。このような状態に皮脂量が増える生理スタートがすることで、ニキビが増える傾向にあるようです。
この時期にニキビができやすい人は、生理2週間前になったら脂分の多い食事を避けてビタミン類を多くとるように心掛けてみて。

Q5:ニキビになりやすい食材があるの?

A5:YES。脂っこいものは控えたほうが良いですね
(板橋里麻さん)

・脂が多い食事(揚げ物、脂身の多いお肉料理、中華料理など)
・生クリームをたっぷり使用した洋菓子(ショートケーキ、モンブラン、クリームたっぷりのパンケーキなど)
・甘いもの

などを多く摂ると、ニキビになりやすいといわれています。
たとえば生理前などにこのような食べ物を控えるだけでも、肌への負担は軽減できます。

Q6:チョコレートを食べるとニキビができるというのは本当?

A6:チョコレート自体であればNO
(板橋里麻さん)

今の研究だと、あまり関係ないといわれていることが多いようです。また、ニキビができるかどうかは、チョコレートの食べる量や種類によります。つまり、チョコレートがニキビの原因になると考えられる大きな要因は、含まれる糖と脂肪分です。

これらを摂りすぎると肌の皮脂のバランスが崩れやすくなり、さらに糖を代謝する際に必要になるビタミンB群が浪費されます。ビタミンB群は不足すると、肌の皮脂バランスの調整ができなくなったり、炎症の原因となります。

糖分の少ない高カカオチョコレートを少量とる分にはニキビにはなりません。むしろポリフェノールが摂れて、美肌につながるというメリットがあります。

Q7:スキンケアで注意することは?

A7:古い角質の除去と保湿ケアを徹底して
(水井真理子さん)

大人ニキビができてしまう主な原因は「古い角質の蓄積」と「肌の乾燥」といわれています。肌の代謝が悪くなることで、ターンオーバーが遅くなり、古い角質で毛穴をふさいでしまいます。また、ターンオーバーの低下によって起こる「肌の乾燥」は毛穴をふさぐ角質を厚くしてしまことで、ふさがった毛穴にアクネ菌が繁殖し、そこでできた炎症が「大人ニキビ」になってしまいます。スキンケアでは週1回程度、古い角質を取り除くための角質ケアを取り入れてあげることや、しっかりと保湿をしてあげることが大切です。毎日のクレンジングや洗顔でのゴシゴシ洗いやタオルの拭き方にも気をつけましょう。

また、油分や糖分、刺激物のとりすぎやアルコールのとりすぎ、睡眠不足などが原因でニキビができやすくなるので、大人ニキビを改善していくためにはスキンケアだけでなく、生活スタイルなども意識することが大切です。

Q8:ニキビの人はピーリングをしてもいい?

A8:基本的には皮膚科医のアドバイスを得ることが大切だと思います
(奈部川貴子さん)

クリニックへ行くほどでもない、たまにブツブツができるという人は、ピーリングコスメを取り入れる手も。角層が厚くなって毛穴が閉じることがニキビの発端なので、毛穴が閉じないよう、毛穴の風通しをよくしてくれるからです。

しかし、ピーリングはあくまでも対症療法であり、根本的な解決ではないというのが個人的な意見です。ピーリングよりもっと大切なのは、ストレス対策に目を向け、ライフスタイルや食生活などを見直すこと。日々のスキンケアをしっかりおこない、「毛穴が閉じないような角層のコンディション」を保つことだと思います。

Q9:ニキビを隠すメーク法を教えて

A9:炎症と色味を抑えるスポッツジェルとファンデーションを上手に使いましょう
(水井真理子さん)

ニキビを隠すことだけに必死になると、メークの楽しみが半減してしまいますよね。日中もケアできるニキビ専用の色付きのスポッツジェルなどで、炎症と色味をおさえてパウダーファンデーションをおさえるようにつけてあげてください。

どうしても隠したい日には、コンシーラーの濃いブラウンを綿棒でつけてから軽く指の腹でなじませます。そのあとにファンデーションを抑えるようにしてつけてあげてください。

Q10:ニキビができてしまったときにおすすめの食材は?

A10:ビタミンB群、オメガ3、ビタミンAなど大人ニキビを減らす食材を積極的に摂るように
(板橋里麻さん)

レバー、イワシ、サンマ、サバ、納豆、大豆・大豆製品、卵、モロヘイヤ、アスパラ、パプリカ、ブロッコリー、アボカド、アーモンドなどを摂るように心掛けてください。
ビタミンB群、オメガ3、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンCなどの多い食材は、大人ニキビの原因であるストレス、ホルモンバランス、老化などからくるターンオーバーの乱れを防いでくれます。

Q11:ニキビができる人は胃や腸が弱いと聞いたけど本当?

A11:YES。ニキビは内臓の弱まりや不調のSOSだと思って
(奈部川貴子さん)

リーキーガット症候群、別名「腸もれ症候群」と呼ばれる腸の不調が、肌トラブルやニキビ、ひいてはアトピーなどを引き起こすといわれています。そしてこのリーキーガット症候群の背景にはストレスがあるといわれています。

顔のリフレクソロジーと顔望(かおぼう)診法の視点でいわせていただくと、ニキビができる場所は内臓の弱まりや不調を教えてくれていると考えます。

<あご>は卵巣の反射区で、ホルモンアンバランスによるニキビということができます。
<フェースライン>は呼吸器(皮膚、肺、気管支、喉、鼻)の反射区で、空気が乾燥することによって呼吸器が不調になるとフェースラインにもニキビができやすくなります。乾燥肌ニキビがフェースラインにできやすいのはそのためだと考えるのです。

Q12:デコルテや背中のニキビケア法を教えてください

A12:ニキビをこすらずに洗い、顔と同じようにスキンケアをおこないましょう
(奈部川貴子さん)

個人的にはガーゼが、皮膚にやさしくて刺激がないのできちんと洗うのにおすすめです。ガーゼでボディブラシを包んで使うのもおすすめです。
ぬらしたガーゼによく泡立てたボディーソープをつけて、こすらずに洗うようにして、お風呂上がりにニキビケア用のローションをつけましょう。

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